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2013年08月

多くの人が書きまちがえるので、正しい漢字が書けるかどうかを試すためによく出題される問題があります。

例えば、「友人の家をホウモンする」のホウモン、訪門とまちがえる人がいます。正しくは訪問です。
「彼のセンモンは哲学だ」のセンモンも多くの人が書きまちがえます。専門が正しい漢字で、「専」の右上に点を打ってはいけませんし、「門」は「問」ではありません。

また、フクザツのフクは「複」で、オウフクのフクは「復」です。

この稿では、書きまちがえやすいからよく出題される問題のうち、「複雑」や「往復」のように、部首の意味を考えたら正しい漢字が書ける問題を集めてみました。


部首の意味を考えたら正しく書ける漢字

次のカタカナの部分を漢字に直しなさい。

(1)名詞のフクスウ形。

フクスウのフクは「多数ある、複雑である」の意味。
部首のころもへんが織物の糸の複雑さを表す部首だから、ころもへんの「複」を使います。
正解は「複数」。

(2)予習とフクシュウが大切だ。

フクシュウは一度学んだことをもう一度見直すこと。行って戻る往復の「復」と同じ意味。
ぎょうにんべんが行き来することを表す部首だから、ぎょうにんべんの「復」を使います。
正解は「復習」。
帰り道の意味の「復路」の「復」も同様です。

(3)水の表面チョウリョク

表面チョウリョクとは水の表面が引っ張る力のこと。
弓の弦を引っ張るの張ると同じ意味だから、ゆみへんの「張」です。
正解は「張力」。

(4)テチョウにメモする。

テチョウは紙をとじたノート。昔のノートは布で張ってあったから、布に関係する部首であるはばへんの「帳」を使います。
正解は「手帳」。

(5)カンソウした気候。

カンソウのソウは乾いたという意味の漢字のはず。
このソウはひへんの「燥」です。
正解は「乾燥」。

(6)機械をソウサする。

機械を扱うのは手だから、てへんのはず。
正解は「操作」です。

(7)近寄るのはキケンです。

キケンは「けわしい」の意味。
「陸」、「防ぐ」、「陵」など、こざとへんは盛り上がった丘を表す部首です。
キケンのケンは「険」です。
正解は「危険」。

(8)別の案をケントウする。

ケントウはいろいろ調べ考えること。
木でできたものに関係する部首のきへんの「検」です。
「検査」、「点検」などと同じ用法です。
正解は「検討」。

(9)理科のジッケン

ジッケンのケンはいろいろ試すこと。
「試験」、「体験」など、うまへんの「験」が、試す意味で使う漢字です。
正解は「実験」。

(10)彼はシンケンだ。

刀を意味する部首がりっとうです。「刈る」、「刑」など。
刀をまじめに扱わないとけがをすることから、シンケンのケンは「剣」。
正解は「真剣」。

(11)人権をオカす。

人権をオカすのは人です。
人を表すにんべんの「侵」を使います。
正解は「侵す」。

(12)過ちをオカす。

人としてしてはいけないことをすること。
人でないもの、つまり、けものがするようなことから、けものへんの「犯」です。
正解は「犯す」。

「オカす」には、「危険をオカす」で使う「冒す」もあります。

(13)備品をコウニュウする。

ものを買うことがコウニュウです。コウニュウするにはお金が必要。
昔、貝がお金として使われたことから、お金に関係する部首がかいへんです。
コウニュウのコウはかいへんの「購」です。
正解は「購入」。

(14)建物のコウゾウを調べる。

木で組み立てられていることから「構造」や「構成」。
きへんの「構」です。
正解は「構造」。

(15)コウドウコウギする。

コウドウは話を集まって聞く場所のこと、コウギも話をすることです。
言葉に関係する部首のごんべんの「講」のはず。
正解は「講堂」、「講義」です。

(16)排水コウがつまる。

この場合のコウは水が流れるみぞのこと。
水を表す部首のさんずいの「溝」です。
正解は排水「」。

(17)規則にイハンする。

イハンはしてはいけないことをすること、道をあやまること。
しんにょうが道や歩くことを表す部首なので、イハンのイはしんにょうの「違」。
正解は「違反」。

(18)イダイな業績だ。

イダイは偉いこと。
偉いのは人だから、にんべんの「偉」です。
正解は「偉大」。

(19)経度とイド

経度は縦の線、イドは横の線。
糸に関係するから、いとへんの「緯」です。
正解は「緯度」。

(20)戦争のギセイ者。

ギセイとはいけにえにささげられたもののことです。
昔、人はいけにえとして牛を神にささげたことから、ギセイのギもセイもうしへんです。
正解は「犠牲」者。

(21)イッシュンシュンカンだった。

イッシュンもシュンカンも、目をまばたきするつかの間のこと。
目を表す部首のめへんの「瞬」です。
正解は「一瞬」、「瞬間」。

(22)教会でレイハイする。

レイハイは神に祈ること。
「神」、「祈る」でわかるように、しめすへんは神や信仰に関係する部首です。
レイハイのレイはしめすへんの「礼」です。
正解は「礼拝」。
なお、礼拝をキリスト教では「れいはい」、仏教では「らいはい」と読みます。

(23)秋のシュウカク

シュウカクは穀物を取り入れること。
穀物に関係する部首はのぎへんです。シュウカクのカクはのぎへんの「穫」。
正解は「収穫」。

(24)獲物をカクトクする。

カクトクはけものを手に入れること。
けものへんの「獲」です。
正解は「獲得」。

(25)地球にキカンする。

キカンは帰ってくること。
道に関係する部首、しんにょうの「還」です。
正解は「帰還」。

(26)カンキョウ問題を考える。

カンキョウは自分のまわりの意味。
王の権威を表す宝石の一つが耳輪などの玉(ぎょく)あったことから、おうへんたまへん)が、輪、ぐるっとまわったものを表す部首です。
カンキョウのカンはおうへん(たまへん)の「環」です。
正解は「環境」。

(27)カイチュウ時計をハカイする。

カイチュウ時計とは腕時計とちがってポケットに入れて持ち運びする時計です(今でも電車の運転手や車掌が携帯しています)。ふところに入れるので心臓に近いということで、心を表す部首のりっしんべんの「懐」の字をもちいます。
ハカイのカイはばらばらにこわすこと。土の塊がばらばらにこわれることに由来する字なのでつちへんの「壊」です。
正解は「懐中」、「破壊」。

(28)コウガイに移転したコウカがあった。

コウガイは市街地を外れた場所のこと。人の住む場所を表すおおざとの「郊」を使います。近郊農業の「郊」も同じです。
コウカは力が役にたつことだからちからの「効」です。
正解は、「郊外」、「効果」。

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『挨拶』という題名で作文を書け、という問題が出たとします。

半数近くの人は、次のような書出しで作文を始めてしまいます。

「私は、挨拶は大切だと思います。なぜなら、挨拶をすると自分も気持ちよくなるからです。」

こう書き始めた後、書いている人の手はぱたっと止まってしまいます。もう、書くことが何もないからです。
仕方がないので、
「また、挨拶をすると、されたほうもうれしくなります。だから、挨拶は大事です。」
などと、実は最初に書いたのと同じことを、だらだらと繰返すしかなくなってしまいます。

これが下手な作文の代表例。

その原因は、2つの大きな勘違いをしているからです。


「題名にふれて書き出さなければいけない」という誤解

1つめの誤解は、作文の「題名」についての勘違い。

作文の題名は、文章全体を要約するタイトルであって、「~とは、・・・」と題名を意識して書き始める必要は全くありません。
題名が『挨拶』だったとして、何かしら挨拶についての文章を書けばよいわけであって、「挨拶は・・・」と書き始める必然性はないのです。

作文中に1回も「挨拶」の語が出てこなくても、「挨拶」について書いた文章であればそれで充分、題名にそった作文だと言えます。題名に引きずられて書出しを限定する必要は全くありません。


「立派なことを書かなければならない」という誤解

2つ目の大きな誤解は、作文は「何か立派なことを書かなければいけない」という勘違いです。

作文、すなわち、「文」を「作」る、それだけが与えられた課題なのに、耳に心地よいきれいごと、立派な道徳を語らなければいけないという思いこみを、なぜか子どもたちは共有しています。
『挨拶』という題名を、勝手に自分のフィルターを通して『挨拶の大切さ』と読み替えてしまっている。

だから、ほとんどの人が、「挨拶は大切だ」という似かよった文章をだらだらと書き連ねてしまいます。

高校入試で作文採点を担当される先生の、「作文の採点ほど気が滅入るものはありません。写したようにほとんど同じ内容の文章を、何百も読み続けなければならないのですから。」というぼやきをよく耳にします。
その原因は、君たちが、立派なこと、きれいごとを書くのが作文だと思っていて、だから、内容が皆、似かよったものになってしまうことにあります。

きれいごと、道徳を語り始めた段階で、その作文の内容はゼロだという烙印を押されていると思って間違いありません。


自由に文を作る

繰り返しますが、作文とは、自由に「文」を「作」ればよいだけです。

せっかく書いた作文の価値を台無しにしかねない、「題名にそって書き始めないといけない」、「道徳的に立派なことを書かなければいけない」という、2つの思いこみを、きれいさっぱり捨てることです。


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漢字は、その成り立ちから6種類(テキストによっては4種類)に分類できます。

象形文字(ものの形からできた漢字)・・・山・川・魚・木など
指事文字(位置や数などを記号で示した漢字)・・・一・二・上・下・本など
会意文字(象形文字を組み合わせてできた漢字)・・・明・鳴など
形声文字(意味を表す文字と音を表す文字を組み合わせてできた漢字)・・・銅・清・問など
転注文字(もとの意味と似た意味として転用した漢字)・・・楽(たいこ)→楽(たのしい)
仮借(かしゃ)文字(同音の漢字を借りて当て字として使う漢字)・・・亜細亜(あじあ)など

本来は6種類ですが(六書(りくしょ)といわれます)、転注と仮借は省かれることがあります。

漢字の9割以上は形声文字だそうです。
形声文字とは、「銅」のように、「金」の部分で金属であるという意味を表し、「同」の部分で「どう」という読み方を表す漢字のことです。
形声文字
漢字の9割以上が形声文字であるということは、漢字の読み方がわからないとき、漢字のうち、「音」を表す部分を読んでおけば、9割以上の確率で正解になるということです。

また、普通、部首の部分が「意味」を表す部分ですから、読み方がわからない漢字が出てきたら、部首の部分でないほうをそのまま読んでおけば、その漢字の読み方として正解である確率がきわめて高いということになります。

また、そのとき、部首ではない部分の読み方を推測するのに、部首はちがうが部首以外の部分は同じである漢字を思いうかべると大体あたります。

例えば、「憤慨」の読みをたずねる問題が出題されていて熟語の読み方を知らないとき、部首であるりっしんべんは意味を表しているので無視し、りっしんべん以外の部分を読んでおけばほぼ当たりです。

部首だけがちがう漢字を思いうかべると、「噴火」の「噴」や「古墳」の「墳」を「ふん」と読むことから、「憤」のりっしんべんでない部分の読みは「ふん」です。
「慨」のりっしんべんでない部分は、「概数」や「大概」の「概」を「がい」と読むことから、読みは「がい」だろうという見当がつきます。

以上より、「憤慨」という熟語自体は知らなくても、「憤慨」を「ふんがい」と読むことができます。


漢字の一部が読めたら読める漢字の例

(例)経緯

径も軽も茎も「ケイ」ですから、経も「ケイ」です。
違も偉も「イ」なので、緯の読みは「イ」です。

よって、経緯という言葉を知らなくても読みは「けいい」です。

(例)摘果・摘出滴下

適、敵、滴、摘の読みはすべて「テキ」です。
だから、摘果は「てきか」、摘出は「てきしゅつ」、滴下は「てきか」です。

(例)溝渠

構も購も講も読みは「コウ」ですから、溝の読みも「コウ」です。
渠は字の一部に「巨」があるので、「キョ」と読む確率が高い。

実際、溝渠の読み方は「こうきょ」です。

(例)一汁一菜

四字熟語ですが、この熟語を知らないとします。
「汁」以外は、多分、「イチ」「サイ」です。
「汁」の部首さんずい以外の部分は「十」ですから、おそらく読みは「ジュウ」です。
以上から、一汁一菜の読みは「いちじゅういっさい」だとわかります(意味は、おかずが一杯の汁物と一皿の野菜、つまり粗食)。


漢字の読みがわからなくてもあきらめない

このように、漢字の読みの問題でその読み方をはっきり知らなくても、

(1)漢字の9割以上は形声文字で、意味を表す部分と音を表す部分からできているから、漢字全体の読みを知らなくても漢字の一部を読んだら当たる確率が高い。

(2)形声文字では、通常、部首の部分が「意味」を表すから、部首でない部分の読みと漢字全体の読みが一致することが多い。

(2)部首以外の部分の読み方もわからないときは、その部分と別の部首を組み合わせた他の漢字を思いうかべると読み方を推測できる。

あきらめないことです。


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入試でよく出題される問題には、それぞれ出題される特別な理由があります。

複数の読み方があって、どちらか迷ってしまうのでよく出題される漢字を集めてみました。

(漢字には原則として音読みと訓読みがあって、複数の読み方があるのが普通です。この稿でとりあげるのは、音読みだけ、または訓読みだけで複数の読み方があって、それで読み方を間違えやすい漢字です。)


赤字のものが特によく出題されます。

音読みが複数ある漢字


ジュウ  柔道(じゅうどう) 柔軟(じゅうなん) 懐柔(かいじゅう)
ニュウ  柔和(にゅうわ) 


カイ  会議(かいぎ) 会心(かいしん)
エ  会釈(えしゃく) 会得(えとく)


コウ  人口(じんこう) 口座(こうざ)
ク  口調(くちょう)


ジュウ  重責(じゅうせき) 重箱(じゅうばこ)
チョウ  荘重(そうちょう) 重宝(ちょうほう) 貴重(きちょう) 軽重(けいちょう)


ゴ  御所(ごしょ)
ギョ  制御(せいぎょ) 防御(ぼうぎょ)


コウ  人口(じんこう)
ク  大工(だいく) 工夫(くふう) 工面(くめん)


コ  証拠(しょうこ)
キョ  依拠(いきょ) 根拠(こんきょ)


ジョウ  情景(じょうけい)
ゼイ  風情(ふぜい)


ケン  献上(けんじょう) 貢献(こうけん)
コン  献立(こんだて)


リツ  能率(のうりつ)
ソツ  引率(いんそつ) 率先(そっせん) 率直(そっちょく)


ト  都会(とかい)
ツ  都合(つごう)


テイ  安定(あんてい)
ジョウ  定石(じょうせき) 勘定(かんじょう) 案の定(あんのじょう)


イ  安易(あんい) 平易(へいい)
エキ  貿易(ぼうえき) 易者(えきしゃ)


ボウ  暴力(ぼうりょく) 暴虐(ぼうぎゃく)
バク  暴露(ばくろ)


キョウ  強力(きょうりょく) 強要(きょうよう)
ゴウ  強引(ごういん) 強力(ごうりき) 強欲(ごうよく)


セイ  反省(はんせい) 自省(じせい) 帰省(きせい)
ショウ  省略(しょうりゃく)

如
ジョ  欠如(けつじょ)
ニョ  如実(にょじつ)


マン  万病(まんびょう)
バン  万全(ばんぜん) 森羅万象(しんらばんしょう) 万国(ばんこく) 千変万化(せんぺんばんか) 万能(ばんのう)


タイ  体育(たいいく)
テイ  体裁(ていさい)


ズ  構図(こうず)
ト  意図(いと) 図書(としょ)


セツ  切断(せつだん)
サイ  一切(いっさい)


キョウ  境地(きょうち)
ケイ  境内(けいだい)


ナイ  内外(ないがい)
ダイ  境内(けいだい) 内裏(だいり)


ジ  政治(せいじ)
チ  統治(とうち) 治療(ちりょう)


ム  無造作(むぞうさ) 無性に(むしょうに) 無為(むい) 無分別(むふんべつ)
ブ  無愛想(ぶあいそう) 無精者(ぶしょうもの) 無作法(ぶさほう)


サク  工作(こうさく)
サ  無造作(むどうさ) 作法(さほう) 所作(しょさ)


ケイ  形態(けいたい)
ギョウ  形相(ぎょうそう) 人形(にんぎょう)


ノウ  納税(のうぜい)
ナツ  納得(なっとく) 納豆(なっとう)
トウ  出納(すいとう)


シュツ  出藍(しゅつらん)
スイ  出納(すいとう) 出師(すいし)


コ  自己(じこ)
キ  知己(ちき) 克己心(こっきしん)


ゲン  厳格(げんかく) 厳重(げんじゅう) 厳密(げんみつ)
ゴン  荘厳(そうごん)


ガ  図画(ずが)
カク  参画(さんかく) 画然(かくぜん) 画期的(かっきてき)


スイ  鼓吹(こすい) 吹奏楽(すいそうがく)
フイ  吹聴(ふいちょう)・・・音読みではなく、「ふく」の転化か?


フウ  開封(かいふう) 封鎖(ふうさ)
ホウ  封建(ほうけん) 


ブツ  植物(しょくぶつ)
モツ  禁物(きんもつ) 食物(しょくもつ)


コウ  甲羅(こうら)
カン  甲板(かんぱん) 甲高い(かんだかい)


リュウ  流行(りゅうこう) 流儀(りゅうぎ)
ル  流布(るふ) 流転(るてん) 流刑(るけい)


セツ  演説(えんぜつ)
ゼイ  遊説(ゆうぜい)


アク  悪性(あくせい)
オ  悪寒(おかん) 嫌悪(けんお) 憎悪(ぞうお)


ゲン  元気(げんき)
ガン  元来(がんらい) 元祖(がんそ)


カイ  解説(かいせつ)
ゲ  解熱(げねつ) 解毒(げどく) 解脱(げだつ)


セイ  成績(せいせき) 
ジョウ  成就(じょうじゅ)


訓読みが複数ある漢字


にせ  偽物(にせもの)
いつわる  偽る(いつわる)


やわらぐ  和らぐ(やわらぐ)
なごむ  和む(なごむ)
より  日和(ひより)


むすぶ  結ぶ(むすぶ)
ゆう  結う(ゆう)・・・「髪を結う」で使う


くいる  悔いる(くいる)
あなどる  侮る(あなどる)


すぐれる  優れる(すぐれる)
やさしい  優しい(やさしい)


おりる  降りる(おりる)
ふる  降る(ふる)


あつまる  集まる(あつまる)
つどう  集う(つどう)


あらわす  著す(あらわす)
いちじるしい  著しい(いちじるしい)


すべる  滑る(すべる)
なめらか  滑らか(なめらか)


あぶない  危ない(あぶない)
あやうい  危うい(あやうい)


かえす  反す(かえす)
そる  反る(そる)


わる  割る(わる)
さく  割く(さく)


め  眼(め)
まなざし  眼差し(まなざし)
まなこ  血眼になる(ちまなこになる)


て  手探り(てさぐり)
た  手繰り寄せる(たぐりよせる) 手綱(たづな)


つよい  強い(つよい)
しいる  強いる(しいる)

映る
うつる  映る(うつる)
はえる  映える(はえる)


はぶく  省く(はぶく)
かえりみる  省みる(かえりみる)・・・顧みる(かえりみる)もある


だく  抱く(だく)
かかえる  抱える(かかえる)


とぶ  跳ぶ(とぶ)
はねる  跳ねる(はねる)


にげる  逃げる(にげる)
のがす  逃す(のがす)


わずらわう  煩う(わずらう)
うるさい  煩い(うるさい)


おも・おもて  面持ち(おももち) 矢面(やおもて)
つら  面構え(つらがまえ)


かわす  交わす(かわす)
まじわる  交わる(まじわる)


もぐる  潜る(もぐる)
ひそむ  潜む(ひそむ)


きびしい  厳しい(きびしい)
おごそか  厳か(おごそか)


ことわる  断る(ことわる)
たつ  断つ(たつ)


あぶない  危ない(あぶない)
あやうい  危うい(あやうい)


よごす  汚す(よごす)
けがれる  汚れる(けがれる)
きたない  汚い(きたない)


もっとも  最も(もっとも)
も  最寄り(もより)


そば  傍(そば)
かたわら  傍ら(かたわら)

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入試でよく出題される問題には、それぞれ出題される特別な理由があります。

漢字の「読み」の問題の場合、形は似ているが読みの違う漢字がよく出題されます。


漢字(音読み(カタカナ)・訓読み(ひらがな))…「漢字の意味」 よく出題される熟語の順

ショウ)…「であうこと」 衝突(しょうとつ)・折衝(せっしょう)・衝撃(しょうげき)
コウ)…「つりあうこと」 均衡(きんこう)・平衡(へいこう)・衡量(こうりょう)

ギョウ・こる)…「じっとかたまること」 凝固(ぎょうこ)・凝視(ぎょうし)・凝結(ぎょうけつ)
・なぞらえる)…「まねをすること」 擬人(ぎじん)・模擬(もぎ)・擬装(ぎそう)・擬態(ぎたい)

ヨク・おさえる)…「おさえること」 抑制(よくせい)・抑圧(よくあつ)・謙抑(けんよく)
ゲイ・むかえる)…「むかえること」 歓迎(かんげい)・送迎(そうげい)・迎合(げいごう)
コウギョウ・あおぐ)…「あおぎみること」 信仰(しんこう)・大仰(おおぎょう)・仰角(ぎょうかく)

テツ)…「かわること」 更迭(こうてつ)
ソウ・おくる)…「おくること」 歓送(かんそう)・放送(ほうそう)

)…「わずかなこと」 微妙(びみょう)・微笑(びしょう)・軽微(けいび)
チョウ)…「あらわすこと」 特徴(とくちょう)・徴候(ちょうこう)・追徴(ついちょう)

キョ)…「おおきなこと」 巨大(キョダイ)・巨木(きょぼく)・巨人(きょじん)
ジンシン)…「家来のこと」 大臣(だいじん)・人臣(じんしん)・重臣(じゅうしん)

スイ・とげる)…「なしとげること」 遂行(すいこう)・完遂(かんすい)・未遂(みすい)
チク)…「ひとつひとつ」 逐一(ちくいち)・逐次(ちくじ)・駆逐(くちく)

ザン・しばらく)…「しばらくの間」 暫定(ざんてい)・暫時(ざんじ) 
ゼン)…「だんだん」 漸次(ぜんじ)・漸近(ぜんきん)・漸進(ぜんしん)

セキ・おしむ)…「おしむこと」 愛惜(あいせき)・惜別(せきべつ)・惜敗(せきはい)
シャク・かりる)…「かりること」 拝借(はいしゃく)・借用(しゃくよう)・貸借(たいしゃく)

チュウ)…「こころのなか・なかほど」 衷心(ちゅうしん)・衷情(ちゅうじょう)・折衷(せっちゅう)
アイ・あわれ)…「かなしむこと」 悲哀(ひあい)・哀悼(あいとう)・哀願(あいがん)

)…「おさないこと」 幼稚(ようち)・稚児(ちご)・稚拙(ちせつ)
)…「みやびなこと」 優雅(ゆうが)・風雅(ふうが)

ルイ)…「かさなっていること」 累積(るいせき)・累乗(るいじょう)・係累(けいるい)
・ことなる)…「ちがうこと」 異動(いどう)・異義(いぎ)・怪異(かいい)

カン・ゆるい)…「ゆるやかなこと」 緩和(かんわ)・弛緩(しかん)・緩慢(かんまん)
ダン・あたたかい)…「あたたかいこと」 温暖(おんだん)・暖房(だんぼう)

モウ・あみ)…「あみのこと」 網状(もうじょう)・網羅(もうら)
コウ・つな)…「つなのこと」 要綱(ようこう)・綱領(こうりょう)

ミョウ)…「すばらしいこと」 妙案(みょうあん)・微妙(びみょう)・妙齢(みょうれい)
ショウ)…「ぬきがきすること」 抄録(しょうろく)・抄本(しょうほん)

オン・おだやか)…「おだやかなこと」 穏健(おんけん)・安穏(あんのん)・平穏(へいおん)
イン・かくす)…「かくすこと」 隠匿(いんとく)・隠蔽(いんぺい)・惻隠(そくいん)

フン・ふるう)…「ふるうこと」 奮闘(ふんとう)・奮起(ふんき)・興奮(こうふん) 
ダツ・うばう)…「うばうこと」 奪取(だっしゅ)・剥奪(はくだつ)・奪還(だっかん)

キュウ)…「くちはてること」 不朽(ふきゅう)・老朽(ろうきゅう)
コウ・たくみ)…「たくみなこと」 技巧(ぎこう)・巧妙(こうみょう)

・すでに)…「もうおわったこと」 既成(きせい)・既知(きち)・既述(きじゅつ)
ガイ・おおむね)…「およそ」 概数(がいすう)・大概(たいがい)・概算(がいさん)
ガイ)…「おもうこと」 感慨(かんがい)・慨嘆(がいたん)・憤慨(ふんがい)

ヨウ・あげる)…「あげること」 掲揚(けいよう)・抑揚(よくよう)・浮揚(ふよう)
ケイ・かかげる)…「かかげること」 掲示(けいじ)・掲載(けいさい)

フン・まぎれる)…「いりまじること」 紛糾(ふんきゅう)・紛争(ふんそう)・内紛(ないふん)
フン・こな)…「こなのこと」 粉骨(ふんこつ)・粉砕(ふんさい)・受粉(じゅふん)

ケン)…「つかいをおくること」 派遣(はけん)・先遣(せんけん) 
)…「のこすこと」 遺憾(いかん)・遺棄(いき)・遺跡(いせき)・遺失(いしつ)

バイ)…「なかだちすること」 媒介(ばいかい)・触媒(しょくばい)・溶媒(ようばい)
ボウ)…「ある、どこかの」 某国(ぼうこく)
ボウ)…「はかりごとをすること」 陰謀(いんぼう)・知謀(ちぼう)・無謀(むぼう)・謀反(むほん)

)…「ほどがよいこと」 便宜(べんぎ)・時宜(じぎ)
セン)…「ひろめること、のべること」 宣伝(せんでん)・宣言(せんげん)・宣誓(せんせい)

スイ)…「いきですぐれていること」 純粋(じゅんすい)・生粋(きっすい)・精粋(せいすい)
サイ・くだく)…「くだけること」 粉砕(ふんさい)・玉砕(ぎょくさい)・破砕(はさい)

フク・おおう・くつがえす)…「おおうこと、ひっくりかえすこと」 転覆(てんぷく)・反復(はんぷく)
・はく)…「はくこと、ふむこと」 履行(りこう)・履修(りしゅう)・履歴(りれき)

ズイ)…「したがうこと」 随行(ずいこう)・追随(ついずい)・随筆(ずいひつ)
)…「おちること」 堕落(だらく)

セン)…「うつすこと」 遷都(せんと)・変遷(へんせん)・左遷(させん)
カン)…「かえること」 帰還(きかん)・還元(かんげん)・返還(へんかん)

ソン・とおとい)…「うやまうべき」 尊敬(そんけい)・尊重(そんちょう)・尊厳(そんげん)
ジュン)…「したがうこと」 遵守(じゅんしゅ)・遵法(じゅんぽう)

レン)…「いさぎよい、やすい」 清廉(せいれん)・廉潔(れんけつ)・廉価(れんか)
コウ)…「すこやかなこと」 健康(けんこう)

セツ・おる)…「おること」 折半(せっぱん)・曲折(きょくせつ)・挫折(ざせつ)
セイ)…「しぬこと」 逝去(せいきょ)・急逝(きゅうせい)・夭逝(ようせい)
セキ)…「こまかくわけること」 分析(ぶんせき)・析出(せきしゅつ)・解析(かいせき)

サイ)…「とりしきること」 主宰(しゅさい)・宰相(さいしょう)・宰領(さいりょう)
サク)…「さぐりもとめること」 索引(さくいん)・検索(けんさく)・捜索(そうさく)

(イ)…「すること」 無為(むい)・作為(さくい)・営為(えいい)・為替(かわせ)
(ギ・いつわる)…「うそ、いつわり」 虚偽(きょぎ)・偽善(ぎぜん)・偽証(ぎしょう)

キョ)…「うつろでむなしいこと」 虚栄(きょえい)・虚偽(きょぎ)・虚飾(きょしょく)・虚言(きょげん) 
・ゲ)…「ふざけること」 遊戯(ゆうぎ)・児戯(じぎ)・戯曲(ぎきょく)

カン)…「みはること」 監督(かんとく)・監視(かんし)・監修(かんしゅう)・監獄(かんごく)
ラン)…「みだりにおこなうこと」 濫用(らんよう)・氾濫(はんらん)・濫費(らんぴ)

ヒン)…「回数のこと」 頻度(ひんど)・頻繁(ひんぱん)・頻出(ひんしゅつ)
ハン)…「くばること」 頒布(はんぷ)
ハン)…「わずらわしいこと」 煩雑(はんざつ)・煩瑣(はんさ)・煩悶(はんもん)


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大人でも迷う、国語の同音異義語です。
クイズ形式でチャレンジしてみましょう。中学入試・高校入試レベルで、全70問です。


問題文のカタカナの部分にあてはまる、漢字の熟語を答えてください。

下にのせた熟語のうち、赤字のものが正解です。

青字のものは、正解と間違えやすい熟語です。青字の熟語には、どんなときに使うのか、使用例をのせてあります。


1、物語はイガイな結末をむかえた。(カタカナの部分にあてはまる漢字を答える。)

意外 (こちらが正解。)
以外 それイガイの方法(~以外というときに使います。)

2、会議で人の意見にイギをとなえた。

意義 イギのある仕事
異義 同音イギ語
異議

3、最後まで自分のイシを貫いた。

意志
意思 イシ表示をする
遺志 父のイシを継ぐ

4,体の調子にイジョウはない。

異状
異常 イジョウな言動

5、イッパツの銃声が鳴り響いた。

一発
一髪 危機イッパツ(四字熟語、危機一髪のときに使うだけ)

6、ゲルマン民族の大イドウ。

移動
異動 会社の人事イドウ

7、政治家のカイコ録を読む。

回顧
懐古 幼少時代をカイコする

8、河川の堤防をカイシュウする。

回収 廃品カイシュウ
改修

9、犯人はカイシンして心をいれかえた。

会心 カイシンのできばえ
改心

10、聴衆の質問にカイトウする。

回答
解答 試験問題のカイトウ

11、病室の患者はカイホウにむかった。

介抱 弱った病人をカイホウする
快方

12、放課後、校庭を一般の人にカイホウする。

開放
解放 奴隷カイホウ宣言

13、正しいかどうか、カクシンがもてない。

核心 カクシンにふれる
確信

14、実験の結果を予測してカセツをたてる。

仮説
仮設 カセツの舞台、カセツ住宅

15、実験のカテイをレポートにまとめた。

過程
課程 中学校の教育カテイ

16、芸術の時間は音楽カンショウだった。

観賞 カンショウ用の魚
鑑賞

17、若い人の消費動向にカンシンがある。

感心 力ンシンな心がけ
関心
歓心 人のカンシンを買う
寒心 力ンシンに堪えない

18、キカイ体操の選手。

機械 キカイ文明
器械
機会 絶好のキカイ

19、消化キカンの病気で入院した。

機関 金融キカン
気管 キカン支炎
器官

20、国の環境キジュンに従う。

規準
基準 キジュン以下の数値

21、キセイ事実として認める。

既成
既製 キセイ品を買う

22、大自然のキョウイというほかはない。

脅威 キョウイを感じる
驚異

23、生存キョウソウに負けて絶滅する。

競走 自動車キョウソウ
競争

24、今後の対策をケントウする。

検討
見当 ケントウをつける
健闘 ケントウを祈る

25、先輩にコウイをだく。

好意
厚意 コウイに感謝する

26、有名な楽団の定期コウエンを聴きに行く。

公演
講演 作家の文化コウエン会
好演 わき役のコウエン

27、子どもはコウキ心が強い。

好奇
好機 コウキをのがす

28、書きかけの原稿をコウセイする。

厚生 老人コウセイ施設
更生 犯罪者のコウセイ
公正 コウセイな裁判
校正

29、試験時間のサイゴまであきらめない。

最後
最期 サイゴをとげる(死の意味で用いる)

30、税率を上げるにはジキが悪すぎる。

時機
時期 運動会のジキ

31、あの人は上昇シコウが強い。

思考 シコウをめぐらす
志向
試行 シコウ錯誤

32、係員のシジにしたがって移動する。

支持 多数のシシを得る
指示

33、ジセイの念がおきてきた。

自制 欲望をジセイする
自省

34、国語ジテンと漢和ジテン。

事典 百科ジテン
辞典

35、潔く(いさぎよく)失敗をジニンする。

自認
自任 釣りの名人をジニンする

36、発売されたばかりのシュウカン誌。

週間 交通安全シュウカン
週刊

37、事態のシュウシュウをはかる。

収拾
収集 家庭のゴミをシュウシュウする

38、就職希望者の身元をショウカイする。

紹介 新入生のショウカイ
照会

39、新首相のショシン表明演説。

初心 ショシンに返る
所信

40、正解をシンチョウに選ばなければならない。

慎重
深長 意味シンチョウ(四字熟語、意味深長のときだけ)

41、シンコウ国との交流を深める。

新興
振興 学術のシンコウ
親交 シンコウを結ぶ

42、敵国の軍隊がシンニュウしてきた。

進入 車両シンニュウ禁止
浸入 海水のシンニュウ
侵入

43、船はシンロを変更した。

針路
進路 卒業生のシンロ

44、駅で下車時に運賃をセイサンした。

清算 過去をセイサンする
精算

45、彼とはゼッコウした。

絶交
絶好 ゼッコウのチャンス

46、ゼッタイにそんなことをしてはいけない。

絶対
絶体 ゼッタイ絶命(四字熟語、絶体絶命のときだけ)

47、住民のソウイで決定した。

創意 ソウイ工夫
総意
相違 意見のソウイをみる

48、新しい文化をソウゾウする。

想像 ソウゾウをこえる
創造

49、兄弟のタイショウ的な性格。

対象 研究のタイショウ
対照
対称 左右タイショウ

50、力士が崩れたタイセイを立て直す。

大勢 タイセイに変化なし
体制 資本主義タイセイ
態勢 出動タイセイをとる
体勢

51、大学で学問をツイキュウする。

追及 責任のツイキュウ
追求 利益のツイキュウ
追究

52、大臣としてテキカクな人はなかなかいない。

適格
的確 テキカクに答える
適確 テキカクな予想

53、その値段だとテキセイな価格だといえる。

適正
適性 仕事へのテキセイ

54、人に責任をテンカする。

添加 食品テンカ物
転嫁

55、彼はその分野でトクイな才能を発揮した。

得意 水泳がトクイだ
特異

55、使いやすいのがこの製品のトクチョウです。

特徴 トクチョウのある字
特長

56、彼のヒジョウな性格は治らなかった。

非常 ヒジョウ事態
非情

57、そんなことをしていると不合格はヒッシだ。

必至
必死 ヒッシの覚悟

58、みんなのヒナンをあびた。

非難
避難 ヒナン訓練

59、人類史上、フキュウの名作と呼ばれている。

不朽
普及 DVDのフキュウ

60、隣人に対するフシンの念で一杯になった。

不振 食欲フシン
不信
不審 フシンな点をただす
普請 ビルをフシンする

61、どこでも通用するフヘン性を持つ。

不変 永久フヘンの真理
普遍

62、病気でヘイコウ感覚が狂ってしまった。

平行 ヘイコウ線をたどる
並行 ヘイコウして行う
平衡

63、ホケン室で休むことにした。

保健
保険 生命ホケンにはいる

64、壊れた建物のホシュウ工事をする。

補習 ホシュウ授業
補修

65、国の安全ホショウに関わる。

保証 品質のホショウ
保障
補償 損害のホショウ

66、人生は諸行ムジョウだ。

無上 ムジョウの光栄
無常
無情 ムジョウなしうち

67、ヤセイ動物を観察する。

野生
野性 ヤセイ的な魅力

68、ユウシュウの美を飾る。

優秀 ユウシュウな成績
有終

69、住民のヨウセイに応じる。

養成 人材のヨウセイ
要請

70、大地震をヨチする。

余地 疑うヨチかない
予知


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公立難関校の塾対象学校説明会がありました。

入試担当の先生方のお話の内容で、今年も子どもたちに念を押して伝えておかないといけないと思ったのが、どの教科も、「教科書に漢字で記載されている言葉をひらがなで書いていたらペケです。」と、「漢字のトメやハネが不正確だとバツか減点です。」

どの高校も、模擬テストの偏差値は65を超えます。
さぞかし難しい問題の出来、不出来で点数が左右されるのだろうと普通は予想します。
しかし実際には、「漢字で書いてあるかどうか」、「漢字のトメやハネが正しいかどうか」のレベルで、点の開きが出てしまうのです。

前者の「漢字で書けるかどうか」は、塾では厳しく指導します。
学校のテストのあと、「ひらがなで書いたらペケにされた。」とぼやく塾生には、「当然や。君のことを考えてくれている、いい先生じゃないか。」と返します。
子どもたちも、それが「社会のルール」であることは、ある程度承知しています。

ところが、ほとんどの子が無頓着なのが漢字のトメとハネです。
入試前、中学3年生の作文や小論文の添削をしますが、ほぼ全員がはねないといけない部分をはねていません。

特に、はねないといけないのに、はねていない漢字の代表は「心」です。
心






心が一部である「思」も、ほぼ全員が、はねないで最後をすっと流してしまいます。
思







はねないといけない代表的な部首は「てへん」ですが、それさえもはねない人が多い。
打







他に、はねないといけないのに、子どもたちがはねていない漢字には以下のものがあります。
はねる漢字






逆の、はねない漢字の代表例は「きへん」や「うしへん」です。
机特









対策

漢字は、小1から時間をかけて習ってきたものです。
だから、「はねないで書く字か、はねないといけない字か、一々漢字ごとに覚えなさい」と指導するのは、小1の最初にアドバイスするのであれば有効ですが、ある程度の年齢に達した子どもたちに対しては非現実的です。

また、最近の子どもたちは、筆圧が弱く、字を流し書きしてしまう子がほとんどです。
だから、はねない漢字なのにはねてしまっているという間違いはほとんどありません。
ほとんどの漢字を、一切、はねないで書く子のほうが圧倒的に多い。

だから私は、「はねるかはねないか迷ったら全部はねろ。」、もっと極端に「漢字の最後ははねるのが原則と思え。」と言っています。
経験上、それで「やり過ぎる」確率は、ほぼゼロに近いのです。

それでも、ほとんどの漢字の最後をはねない子が多い。


やはり、「癖」のもの

中3生にもなると、15年かけて身についた癖は、なかなかなおりません。
入試直前に矯正しようと思っても、ほぼ無理です。

だから、普段から、よい「癖」をつけておくことが必要になってきます。

漢字の最後は、ほぼはねる癖をつけておくべきです。

さらに、シャープペンシルを使うこともあり、ほとんどの子が筆圧の弱い字を書いてしまっています。
実は、作文などの採点で、筆圧の強さと、字の丁寧さ(字を丁寧に書いているかどうかは筆圧で判断されます)は、結構重要視されます。

普段から、ハネやトメをふくめて、字を、最後まで、はっきり、くっきりと書く癖をつけておくべきです。

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次にあげた「条件」は、ある年の公立高校入試問題で、作文の問題文の後につけられていたものです。

条件
1、原稿用紙を用いて、題名などは書かないで、本文を一行目から書き始めること。
2、二段落構成とし、前の段落では、自分の選んだ立場について、その根拠となる体験見聞を書き、あとの段落では、それを踏まえて自分の考えをまとめること。
3、全体が筋の通った文章になるようにすること。
4、漢字を適切に使い、原稿用紙の正しい使い方に従って、30行(300字)以内におさめること。


この条件の中に、良い作文を書くための留意点が2つ、上手に述べられています。

1つ目は、300字程度の作文であれば2段落構成が適当であること。

2つ目は、前半で自分の体験や見聞を書き、後半で自分の考えを述べればよいこと。

この2つは、この問題に限ったことではありません。作文全般に通じる普遍性を持っています。


余談:起承転結序破急

昔から言い伝えられている、どう文章を構成したらよいかを簡潔に言い表わす言葉に、『起・承・転・結』と、『序・破・急』の2つがあります。

起承転結き‐しょう‐てん‐けつ)
漢詩の構成法から生まれた言葉で、話を書き起こす()、それをさらに承(う)ける()、ところが、と話を横に転じる()、まとめて終結させる()という4段階の構成を持たせると、文章のおさまりがよいとされています。

序破急じょ-は-きゅう)
日本の芸能、雅楽(ががく)から生まれた言葉で、短めの導入部()、話題を広げ本論を述べる展開部分()、一気にまとめる終章()の、3段階で文章を構成します。

起承転結は4段階の構成、序破急は3段階の構成ということになります。

字数や時間に制限がある入試の作文や小論文の場合、起承転結は悠長に過ぎます。序破急でいくべきです。

さらに、300字程度の作文で3段落も段落分けをすると、行をかえないといけない分、文字を書けない余白の部分が多くなってしまい、よくありません。
1段落目で書出しと本論(序・破)、2段落目で結論(急)、の形にまとめるべきです。


2段落構成で書く

1段落目は自分の経験を書く

作文の課題が『挨拶』であったとします。

「挨拶は大切です。」と冒頭に書くと、後が続きません。

入試では、じっくり構想を練る時間なんかありません。考えこまなくても書けることで字数を稼がないといけません。
誰でもある程度すらすらと書けるものは何か?
それは自分が過去に体験したこと、経験したことです。きれいごと、抽象論だと、書くことはすぐに尽きてしまいますが、具体的な体験についてはいくらでも書けるはずです。

第1段落に経験を書いて8割、第2段落に意見を書いて2割が目安です。

『挨拶』という題名を見て、「挨拶」に関連して自分が実際に経験したことまず思いうかべます。

毎日の家族との挨拶、これは話を発展させにくいので避けたほうがよいかもしれません。話をそこからすぐに発展、広げていける題材を選ぶべきです。
家族でも、例えば、親から近所の人に出あったら必ず挨拶をするように躾けられたことを思いうかべられたら、近所の人とのふれあい、そのことで自分がどうかわっていったか、自分のものの考え方にどのような変化があったかと、話を広げられますので、こちらはOKです。

一番書きやすく、中学生として好印象なのは、学校生活、特にクラブ活動に関連したことでしょう。こちらもおすすめです。


具体的であるほど良い

さて、クラブ活動中の挨拶について書こうと決めたとします。

下手な人は次のように書いてしまいます。

「私は中学校でクラブ活動をしていました。練習中、よく挨拶をしました。」

なぜ下手なのか、わかりますか?

この文だと、作文を読んだ人に頭の中に、何のイメージも浮かんでこないからです。

「私は中学校に入学して、テニス部に入部しました。初日コートの横で先輩たちの練習を見学したのですが、練習を終わるとき、先輩たち全員が、「ありがとうございました。」とコートに頭を下げて礼をするのを見て、大変驚きました。」
だと、どうでしょう?

テニスコート、そこで練習する部員、コートに頭を下げて練習場を後にする部員、それを眺める中1の子と、頭に浮かんできませんか?

読んだ人に情景が浮かぶ、これが良い作文の必須条件です。

そして、情景を読者に思い浮かべてもらうには、できるだけ「具体的に」、情景を描写するしかありません。

良い作文は、体験を具体的に書いた文章であり、具体的であれば具体的であるほど好印象を与えます。


2段落目で自分の意見を書き、結論に導く

自分の経験を長く、自分の意見や考察は短くが鉄則で、前にも述べたように、「第1段落経験で全文章量の8割意見や結論を書く第2段落は全体の2割」が一応の目標です。

一応と言ったのは、本当は作文もその人の「考える力」を審査するもので、意見や考察の部分が充実していればいるほど良い作文だからです。だから、経験7割以下、意見3割以上の割合で、人をうならせるほどのものがもし書ければ、それにこしたことはありません。

しかし、よほどの識見がある人以外、それは無理です。
入試にばくちは禁物、経験8割、意見2割と思っていたら、それくらいは時間内に、それなりのものを、誰でも書けます。

婉曲話法(えんきょくわほう)を心がけよう

自分の意見、結論部分を書くに際しては、文章の上手さに3段階あることを知っておきましょう。

例えば、悲しかったと言いたいとき、
「私は悲しかったです。」は小学生以下のレベル。
「思わず涙が出てきました。」で中級、中学生だとこのレベルで充分です。
「唇をかみ、どんよりと曇った空を見上げました。」で上級です。

例題の「挨拶」だと、
「だから挨拶は大切だと思います。」では、幼稚すぎます。
「毎日コートに挨拶をすることで、私は、すべてのものに感謝する気持ちの尊さを学びました。」で、大きく合格ラインをこえます。
さらに、「私がクラブ活動を通じて学んだのは、テニスの技量だけではありません。全てのものに感謝するという謙虚な心構えがスポーツの技量を支えているのだという、強い信念です。」くらいホラを吹けるようになれば、採点者をうならせることができます。


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入試で作文・小論文を書くとき、守らないといけない「作文を書くときの形式上の注意点」と「原稿用紙の使い方」について。
国語の便覧などでもふれられていますが、説明が簡単すぎるか、逆に詳しすぎて、実際に作文を書くにあたって参考になりにくいもの多いので、ここにまとめておきます。


入試作文の書き方で守らないといけないこと(12か条)

1、丁寧に書く(乱雑な字は大きく減点)
大きめの字で書く
しっかりと濃く書く

2、楷書で書く
(くずし字や続け字はだめ)

3、正しい漢字を書く
(ハネやトメまで採点される)

4、漢字や送りがなの誤りは減点

5、漢字で書かないといけない語句をひらがなで書くと減点
(漢字で書ける他の表現にする)

6、主語と述語をきちんと対応させる

7、できるだけ一つの文を短く書くくせをつける

8、文末の不統一は減点
(常体「だ・である」か、敬体「です・ます」のどちらかに統一しないとだめ)

9、短いと点数を引かれる(1行1点減点、300字15行で配点が15点の問題で12行書いたとすると内容は満点でも得点は12点)
(最低でも85%以上、300字だと260字以上は書く)

10、逆に字数制限を超えるのもよくない(1字でも超えると採点してもらえない学校がある。大阪府公立高校入試だと1行オーバーは許容されるが、2行以上の超過は認めない高校が多い。)

11、10分から15分で300字を書かないと時間が足りなくなる

12、「けど」「すごい」などの若者言葉を使わない


原稿用紙の使い方のきまり(9か条+3)

1、本文の書き始めと各段落の初めは、1マス空ける。

2、会話の「」の前後はともに改行するのが正しい書き方だが、入試では改行しないほうがよい。


3、句読点(、。)カッコ(「」『』)記号類(!?)は1文字として数える。


4、句読点が行頭にくるような場合は、行頭に置かずに前の行の最後のマスに、文字と句読点をいっしょに入れる。


5、会話の終わりでは、。」をひとつのマスに入れる。


6、縦書きでは、数字は原則として漢数字で書く。


7、縦書きでは、単位は原則としてカタカナで書く。(例:センチメートル)


8、引用には「」を使う。


9、書名・作品名には『』を使う。


10、……と――はそれぞれ2マス使う。(入試ではあまり使わない方がよい)

11、! ? の次は1マス空ける。(入試ではあまり使わない方がよい)

12、英文や洋数字は横書きにし、2文字を1マスに入れる。(入試ではあまり使わない方がよい)



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夏休みの恒例行事(子どもたちにとっては避けて通れない責め苦)に、読書感想文を書くことがあります。

私は、10年近く、社団法人全国学習塾協会が主催する読書作文コンクールの審査員をしていました。今日掲載するのは、何年か前、協会の会報に載せた文章です。一般の作文にも通じる話だと思っています。

『読書作文コンクール必勝法』
9月に入ってすぐの支部審査から始まって最終審査まで、読書作文コンクールの応募作品を相当数読みます。
最近は、最初の数行を読んだだけで、「これは受賞候補として最後まで残るな」「この作品は大賞をとるだろう」くらいの勘は働くようになってきました。

審査員は読み巧者ばかりです。
きれい事ばかり羅列した作品は、かえって印象を悪くします。特に、ありきたりの常套句を無反省に使っている文章は、点数が伸びません。
自分の言葉で深く考えるということをさぼってしまった作品は、いくら字が美しく内容がまとまっていても、早々と脱落してしまいます。

よい作品の共通点は、子ども自身が、自分の言葉で、本当に深くまで考え抜いた結果を文章にしたものであるということです。
大の大人である私が、作文を読み終わると、思わず涙ぐんでいることさえあります。
読書に触発されて、自分のこと、家族のこと、友人のこと、社会のことを、ぎりぎりまで深く考え抜いている作文を読むと、子どもたちの真剣さ、一生懸命さに、思わず読む私も襟を正されてしまうのです。

そんな作品に遭いますと、原稿用紙も、手書きの字も消えて、読む私は直接書き手の思考と知らぬ間に対峙しています。作文を書いた人の思いをたどっている私は、その思いの深さ、真剣さにぐいぐい引き込まれていくのです。そういう作品が必ず最後まで残り、賞をとります。

言葉は、文章は、人間の思考や感情をのせる器に過ぎないのだということを、あらためて確認させられます。

賞を獲得した作品は、実は「作品」を評価されたのではなくて、作品に表出した作者の「ものの考え方」、「思考の深さ」を審査員全員が高く評価しているのです。
読書作文で賞をとる秘訣は、読書をきっかけに深く深く考え抜くことにあり、ということです。

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