実際の長さを地図上に縮めた割合のことを「縮尺」といいます。地図の下に1:50000とか、1/50000とか書いてあるのを見たことがあると思います。あれが縮尺です。
縮尺は、(1:50000)か分数(1/50000)で表します。

21年度より、移行措置として、縮尺の問題が小学校6年生算数の『拡大図と縮図』で復活しました。
また、社会科でもよく出題されます(平成21年度大阪府公立高校入試の1番の(1)が縮尺の問題でした)。
子どもたちが苦手な単元の1つです。


縮尺を求める問題

例題1:3kmの長さを10cmに縮めてかいた地図の縮尺を求めなさい。

(解くときの手順)
縮尺の問題では2つのことをしないといけません。

(1)まず、単位に注目すること。
違う単位のものどうしは計算できません。
この問題だと、3kmをcmに換算しないと10cmと計算できません。

1km=1000mだから、まず3つつけてkmをmになおします。
さらに、1m=100cmなので、2つ追加してcmにします。

3km=3000m=300000cmです。

(2)次にを考えます。
300000cm÷10cm=30000だから、30000分の1。答えは1:30000、または1/30000で正解です。

縮尺は分数なので、いきなり分数にして10/300000=1/30000としてもかまいません。

10cm÷300000cm=1/30000も正解です。

私のおすすめは、300000cm÷10cm=30000、だから1:30000または1/30000です。
ものごとは整数で考えるのが一番楽だと思うからです。


地図で何cmになるかを求める問題

例題2:実際の長さが5.2kmの距離は、縮尺1:80000の地図ではどれだけになりますか。

やはり、2段階の手順をふんで解いてください。

(1)まず、単位
問題のどこにもcmにしなさいとは書いてありませんが、地図の上でkmであったりmであったりすることはないはず、常識にそってcmで求めます。

5.2km=5200m=520000cm

(2)次に、
520000×1/80000という式もありえます。もう分数のかけ算を習った後ですし、理屈から言えば正当な式なので、この式で教える先生のほうが多いくらいですが、私は整数だけを使って楽に解いたほうがよいと思います。

520000÷80000=52÷8=6.5cm


実際の長さを求める問題

例題3:縮尺1/50000の地図上で1.4cmである長さの、実際の距離はいくらですか。

やはり、2段階で。

(1)今度はをたて、計算するほうが先です。
1.4÷1/50000と教える人もいますが、ここも無理をしないで整数で通しましょう。
5万分の1のものをもとにもどすのだから、1.4×50000=70000cm

(2)そして単位の検討
算数の式の鉄則、「式の前の項の単位と答えの単位は一致する」から、70000の単位はcmです。

これも常識で考えて、距離が70000cmだとは普通言いません。
100cmで1mだから、0を2つ消して700mにしておくべきです(さらにかっこよく、0.7kmとしてもよいと思います)。


覚え得:
(1)縮尺の問題は、単位をなおさないといけない。
(2)分数を使って計算するより、分数や比を無視して、整数だけを使ってかけたりわったりして計算するほうがずっとわかりやすい。


縮尺の問題を苦手な子が多い理由

「ゆとり教育」で今の子は『単線思考』しかできない頭につくられてしまっています。
ところが、縮尺の問題は必ず2段階をふまないといけません。

(1)単位(2)計算か、(1)計算(2)単位です。

必ず2つをしないと解けないぞと徹底する必要があります。

3種類のがあること。単位に注意をはらわないといけないこと。この2つが子どもたちが縮尺の問題を嫌がる原因です。
速さの問題と、「できない」理由は同じなんですね。


では、わかったかどうか、次の問題で試験してみましょう。

例題4:縮尺1/40000の地図の上で1辺が7.5cmの正方形の土地の実際の面積を求めなさい。

(1)まず計算。
7.5×40000=300000cm

(2)次に単位。
300000cmとは普通言わないから、まず0を2つとって3000m。
まだ0が多いので、1000m=1kmより、さらに0を3つとって3km。

だから正方形の面積は3×3=9平方km

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