植木算は特殊算の代表的なものです。

植木算の基本的な考え方

木が1列に並んでいるとき

植木算(木と木の)
の数=の数-1

の数=(木と木の)の数+1





池などの周囲に木が並んでいるとき
植木算2
木の数=(木と木の)間の数
















植木算で確認しておくこと

植木算の場合、計算で求めることができるのは木と木の
の個数であることがほとんどです。
計算で間の個数を求めて、それから植木の数を考えます。


例題1:道路にそって5.5mおきに木が25本植えてあります。両端の木はそのままにして途中の木を4m間隔に植えかえるとき、あと何本の木が必要ですか。

(解き方)

木が25本植えてあるとき、木と木の間は25-1=24あります。

一方の端の木から他方の端の木までの全長は、5.5×24=132m

4mおきに植えかえると、木と木の間の個数は、
132÷4=33

木の数は間より1多いから33+1=34本

あと必要な木の数は34-25=9本


例題2:図のように、直径30mm、太さ3mmの同じ大きさの輪をつ1ないでいきます。つなぎあわせた全体の長さが3m75cmのくさりをつくるには何個の輪が必要ですか。




(解き方)

2できるだけ小さい個数で、長さがどのように増えていくかを確認しておきます。

輪が2つのとき、全長は30mm+24mm×1
つまり、30mm+24×(2-1)
です。

輪が3つのとき、全長は30mm+24mm×2
つまり、30mm+24×(3-1)
です。


全長は30mm+24mm×(輪の数-1)になることがわかります。

単位をcmになおすと、3+2.4×(輪の数-1)

全長が3m75cmになるとき、全長から3cmをひいて2.4cmでわった数が(輪の数ー1)であり、3m75cm=375cmですから、
375-3=372
372÷2.4=155
この155が、輪の数から1をひいた数です。
だから、輪の数は155+1=156個。


例題3:A地点からB地点まで等しい間隔で木を植えるのに、4mおきに植えるときと5mおきに植えるときでは14本の差ができます。A、B間の距離は何mですか。

(解き方)

差集め算の発想で解く方法

3同数の木を用意し、片方の余った14本をそのまま植えていくと仮定します。
左の図を見たらわかるように、余った木の本数と、増えていく間の数は同じ数です。

5m×14=70m

この差は5mと4mの間の差から生じたものです。

だから、間の数は70÷(5-4)=70

A、B間に4m間隔で木を植えて木と木の間が70個だから、距離は4×70=280m。


公倍数を利用して解く方法

4mと5mの最小公倍数は20mです。
そこで、A、B間の距離を20mと仮定します。

4m間隔で木を植えたとき、
20÷4=5・・・間の数
5+1=6・・・木の数

5m間隔で木を植えたとき、
20÷5=4・・・間の数
4+1=5・・・木の数

つまり、20mで木の数は6-5=1本、ちがってきます。
みんなで14本ちがったので、実際の距離は仮定した20mの14倍です。
20×14=280m。

公倍数を利用した解き方のほうが簡単ですね。


例題4:池のまわりに桜の木を植えるのに、間隔を8mにするのと10mにするのとでは13本の差が出ます。この池に、10m間隔で植えるには何本の木が必要ですか。

(解き方)

公倍数を利用して解きます。

8と10の最小公倍数は40
8m間隔のとき、間の数は40÷8=5
10m間隔のとき、間の数は40÷10=4
池のまわりに植える場合ですから、間の数と木の数は同じです。
つまり、池のまわりを40mと仮定したとき、植える木の違いは5-4=1本です。

13本の差が出たので、実際の池のまわりの長さは40×13=520m

周囲が520mの池のまわりに10m間隔で木を植えるとき、木の本数は520÷10=52本。


例題5:図のような横が323cm、縦が246cmの掲示板に、横が437cm、縦が26cmの絵を、横と縦の絵の数が等しくなるようにはろうと思います。掲示板のふちと絵の間、絵と絵の間をすべて同じ間隔にするには、間隔を何cmにすればよいですか。









(解き方)

横に並んでいる絵の数と縦に並んでいる絵の数は同じ数です。
横と縦の、掲示板のふちと絵の間、絵と絵の間の合計も同じ数(=絵の個数+1)です。
だから、掲示板の横と縦の長さの差、323-246=77cmは、絵の横の長さと縦の長さの差である37-26=11cmから生まれた差だとわかります。

(323-246)÷(37-26)
=77-11
=7

縦と横に並んでいる絵の数はいずれも7枚です。

以上より、間の長さが求められます。

横も縦も並んでいる絵の数が7枚で、間の数は8個ありますから、
横で求めると、間の長さは、
(323-37×7)÷(7+1)=64÷8=8cm
縦で求めると、間の長さは、
(246-26×7)÷(7+1)=64÷8=8cm

掲示板のふちと絵の間、絵と絵の間の長さは8cmです。




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