外国語である英語の文を、無から自分の頭で作り出すことは不可能です。
実際に使われている英文をまず覚えて、必要に応じて単語を入れ替えするのがもっとも効果的です。

今日は、よく出題される自由英作文の問題を念頭におきつつ、覚えたら、すぐ活用できる英文を列挙してみます。
この稿は中学校1~3年の全学年で学習する英文が対象です。

(中学3年生の教科書に出てくる英文限定のまとめはこちらでしています。)


・動詞
一般動詞を使う文や進行形が基本です。
また、「~がある」=there is(are) ~の文も使いこなせるようにしておきましょう。

(基本文)
私は毎日学校でサッカーをしました。
私はそのとき本を読んでいました。
この町に図書館が3つあります。
I played soccer at school every day.
I was reading a book then.
There are three libraries in this city.

・willとbe going to
将来の夢や希望を書く問題で使います。

(基本文)
私はあしたその店に行くつもりです。
私は将来ニューヨークを訪れるつもりです。
I will go to the shop tomorrow.
I am going to visit New York in the future.

・名詞・冠詞
名詞に冠詞をつけなかったり、間違った冠詞をつけてしまったりしての減点が目立ちます。
初めて出てきた名詞にはa~、2度目のときはthe~、複数形にも要注意。

(基本文)
私には兄が1人と妹が2人います。
ミルクを2杯ください。
私は猫を飼っています。その猫は白い。
I have a brother and two sisters.
Please give me two glasses of milk.
I have a cat. The cat is white.

・代名詞
天気を表わすit、一度出た物を言い換える代名詞のone、「もう一つ別の」の意味のanotherなどに注意。

(基本文)
きのうは晴れでした。
私は時計をなくしてしまった。時計を買わなければならない。
別のものを見せてください。
彼らの何人かはアメリ力人です。
私たちはみなブラウン先生が好きです。
It was fine yesterday.
I have lost my watch. I must buy one.
Please show me another.
Some of them are Americans.
All of us like Mr. Brown.

・形容詞・副詞
頻度(回数)を表わす副詞(always, often, sometimesなど)は、be動詞の後、一般動詞の前に置きます。

(基本文)
私はときどきテニスをしました。
彼はよく学校に遅刻します。
sometimes played tennis.
He is often late for school.

・前置詞
前置詞は正確に使えるように。時を表わす前置詞だと、時刻の前はat、日にちの前はon、それ以外はinや、「~なしで」のwithout、「~を通って」のthroughなどがよく出ます。

(基本文)
私は1998年4月10日に生まれました。
私たちは水なしでは生きられません。
I was born on April 10 in 1998.
We can't live without water.

・助動詞
助動詞は、習う順に、can, will, must, may, should, had betterなどの意味をしっかり覚えておけば大丈夫です。

(基本文)
私たちは急がなければなりません。
私たちは一生懸命に勉強すべきです。
私はあなたにもう1度会いたい。
We must hurry. = We have to hurry.
We should study hard.
would like to see you again.

・比較
英作文では比較級、最上級を使う英文はもっともよく出るものの一つです。
「~倍」の言い方や、「どっちが~か」や、最上級と同じ意味を比較級で表わす「比較級+than+any+other+単数形」や、「もっとも~のうちの一つ」の意味の「one of the 最上級 +複数形」なども必須です。

(基本文)
この本はすべての中でいちばんおもしろい。
この部屋はあの部屋の3倍広い。
大阪と東京ではどちらが大きいですか。
私はすべての季節の中で春がいちばん好きです。
彼女はクラスのほかのどの人よりも背が高い。
大阪は日本で最も人口の多い都市の1つです。
This book is the most interesting of all.
This room is three times as large as that one.
Which is larger, Osaka or Tokyo?
I like spring (the) best of all seasons.
She is taller than any other girl in her class.
Osaka is one of the biggest cities in Japan.

・受動態
受動態は、文法事項としては重要ですが、英作文で使うことはそう多くありません。be interested inのように、連語として使う例をたまに見かけます。

(基本文)
この手紙は彼によって書かれた。
私は歴史に興味があります。
This letter was written by him.
I am interested in history.

・動名詞
動詞にingをつけて、「~すること」になる動名詞は英作でもよく使います。
一般的な動名詞の用法以外に、特に注意する用法があります。それは、前置詞の後に動詞が必要なときは、必ずing、動名詞をもちいるという用法です。「前置詞+動詞のing形」と覚えておいてください。
そして、よく出る連語は最後が前置詞のものが多く、このときその後の動詞は絶対にing形です(be good at+ingなど)。
また、「~をして楽しむ」のenjoy+~ing、「~をし終わる」のfinish+~ingも重要です。

(基本文)
私の趣味は写真をとることです。
彼女は泳ぐのが得意です。
私たちは野球をして楽しみました。
My hobby is taking pictures.
She is good at swimming.
We enjoyed playing baseball.

・不定詞の3用法(名詞的用法・形容詞的用法・副詞的用法)
「~すること(名詞的用法)」、「~するための(形容詞的用法)」、「~するために(副詞的用法)」、「~してうれしい(副詞的用法)」は、しばしば使う必要がでてきます。

(基本文)
私の夢は科学者になることです。
私はするべきことがたくさんあります。
私はテニスをするために公園へ行きました。
私はあなたに会えてうれしい。
My dream is to be a scientist.
I have a lot of things to do.
I went to the park to play tennis.
I am glad to see you.

・不定詞の特別用法
「~が…することは~だ」のit is ~ for ・・・ to ~構文は、どんなときにも使えて高得点を狙える必殺文です。
他に、疑問詞+toの文、「~に・・・することを頼む」のask 人 to、「~に・・・するように言う」のtell 人 toの文もよく出ます。

(基本文)
私にとって英語を話すことは簡単です。
私は何をしたらよいかわかりませんでした。
母は私に料理の仕方を教えてくれました。
私は彼女にヴァイオリンを弾いてくれるように頼みました。
彼は私にドアを開けるように言いました。
It is easy for me to speak English.
I didn't know what to do.
My mother showed me how to cook.
asked her to play the violin.
He told me to open the door.

・接続詞
長めの英文を書かないといけないときは、接続詞を上手に使わないといけません。下の基本文はどれも、超重要です。

(基本文)
私が帰宅したとき、父は歌っていました。
もしあした雨なら,私は家にいます。
私は忙しかったので行けませんでした。
私は、彼は親切だと思います。
私はとても疲れていたので歩くことができませんでした。
When I came home, my father was singing.
If it rains tomorrow, I will stay home.
I couldn't go because I was busy.
I think (that) he is kind.
I was so tired that I couldn't walk.

・現在完了形
現在完了形は自分の経験を述べるようなときによく使います。

(基本文)
彼らはここに20年間住んでいます。〈継続〉
私はロンドンを3回訪れたことがあります。〈経験〉
私はちょうど宿題を終えたところです。〈完了・結果〉
I have lived here for twenty years.
I have visited London three times.
I have just finished my homework.

・関係代名詞
関係代名詞を上手に使うと、レベルの高い英文を書くことができます。目的格の関係代名詞は省略することができます。

(基本文)
彼女がこの写真をとった少女です。〈主格〉
これは由美がとった写真です。〈目的格〉
私がきのう会った女の人は親切でした。〈目的格〉
She is the girl that took this picture.
This is the picture which Yumi took.
The woman that I saw yesterday was kind.

・文型
目的語を2つとる動詞(give, show, tell, teach・・・)は限られており、「~に・・・を」の順に目的語を並べます。
「~は私を幸せにした(する)」のmake me happyは、It is ~to ・・・の文と並んで、一番自由英作文で使える文の双璧です。

(基本文)
彼女は私にプレゼントをくれました。
その知らせは私を幸せにしました。
She gave me a present.
The news made me happy.

・間接疑問文
自分の経験を書くときなどに便利な表現です。

(基本文)
私は彼がだれなのか知りません。
何が起こったのかわかりません。
I don't know who he is.
I don't know what happened.

・命令文・感嘆文
自由英作文で命令文を使わないといけない例は少ないはずです。
最近、文法事項としては習わない感嘆文は、たまに使えるときがあります。

(基本文)
早く起きなさい,そうすれば間に合うでしょう。
彼女はなんて親切なのでしょう。
Get up early, and you will be in time.
How kind she is!



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