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時計算を解くときのコツは、2段階の図をかくことです。

長針と短針の間の角度を求める問題

例題1:時計の針が2時24分をさすとき、長針と短針の間の角のうち、小さい方の角度は何度ですか。

いきなり2時24分の図をかくとわかりにくい。最初に2時をかき、その後2時24分をかいて考えます。

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長針は1時間に時計盤を1周します。つまり、60分で360度回転します。
360÷60=6度

長針は1分6度、動きます。

短針は12時間で時計盤を1周します。
360÷12=30度、短針が1時間に回転する角度は30度です。
30度÷60分=0.5度

短針は1分0.5度、進みます。

(1)2時、長針と短針は2時間分、30度×2=60度離れています。

(2)長針は1分に6度進みますから、24分で6×24=144度進みます。

(3)短針は1分に0.5度進み、2時を指していたところから、24分で0.5×24=12度進みます。

(1)(2)(3)より、長針と短針のつくる角のうち小さいほうの角度は、長針の進んだ角度144度から、最初に離れていた60度と短針の進んだ角度12度をひいた角度、144-60-12=72度であることがわかります。


長針と短針の重なる時刻を求める問題

時計算+旅人算の問題です。

例題2:
3時から4時までの間について、次の問いに答えなさい。
(1)時計の長針と短針が重なる時刻は何時何分ですか。
(2)時計の長針と短針のつくる角度が60度になってから、2回目に60度になるまでに何分かかりますか。


(1)長針と短針の重なる時刻

c53fa8dd-sea61e8ed-sやはり、最初は3時の図をかきます。
長針と短針は90度離れています。

次に、重なったところを(図にかいて)考えます。
逃げる短針を追いかけた長針が追いついたと考えたらよいことがわかります。

最初に離れていた角度は90度です。
旅人算と同様に、1分に6度進む長針が、1分に0.5度進む短針との差を縮めていきます。1分に縮めることのできる角度は6-0.5=5.5度です。

90÷(6-0.5)=90÷5.5=900÷55=180/11分
(5.5でわるのでわり切れることは考えにくく、答えは分数になるのが普通です。)
わかりやすい帯分数になおすと16と4/11分です。

答えは3時16と4/11分です。


(2)時計の長針と短針のつくる角度が60度になってから、2回目に60度になるまでに何分かかりますか。

最初に60度になった場面をまずかいてみます。
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次に、2回目に60度になるところをかいてみます。

59521888-s長針が、短針より60度前から、短針を60度追い越したところまで進んだらよい、つまり120度多く進んだらよいことがわかります。







120÷(6-0.5)=120÷5.5=1200÷55=240/11分

帯分数にすると、21と9/11分


このように、時計算は、2段階の図をかいてじっくりと検討すると、案外簡単に解くことができます。

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食塩水の濃度の問題は2種類に分類できると思ってください。

本論に入る前に、問題に使われている言葉の意味をおさえておきましょう。

例えば「8%の食塩水200g」と問題文に書いてあるとき、その意味は、「200gの食塩水があって、そのうちの8%がとけている『食塩』の量である」という意味です。

あたりまえのことですが、そのあたりまえのことから、食塩水の問題を解くときは「食塩の量を最初に求めて、それを使って考えたらよい」という発想が出てきます。


最初に食塩の量を求めてから解く問題

まず、もっとも代表的な問題から。

例題1:5%の食塩水100gと10%の食塩水150gを混ぜると何%の食塩水ができますか。

最初にそれぞれの食塩水にとけている食塩の量を求めておきます。
100g中の5%だから100×0.05=5g。150gの10%だから150×0.1=15g。

それから、問題を見直します。
できた食塩水の濃度(割合)を求める問題だから、食塩÷食塩水。

食塩の量は5+15=20g
食塩水の量は100+150=250g
だから、20÷250=0.08

8%です。


少し複雑な問題になっても、まず食塩の量を求めたらなんとかなります。

例題2:14%の食塩水200gに食塩20gと水100gを加えると何%の食塩水になりますか。

最初にあった食塩の量は200×0.14=28g。
それに20g加えたから、結局、食塩の量は28+20=48g。

できた食塩水の濃度(%)を求める問題だから食塩÷食塩水全体。

(28+20)÷(200+20+100)=0.15

15%です。


他のタイプの問題も同様に、とにかく先に食塩を求めます。

例題3:3%の食塩水150gを蒸発させて5%の食塩水にするには水を何g蒸発させたらよいですか。

食塩の量は150×0.03=4.5g
この食塩が水が蒸発した後の食塩水の5%にあたるから、4.5÷0.05=90g
食塩水全体が90gになればよいので、蒸発させる水は150-90=60g


やや難しい問題も、まず食塩の量を求めて、その後も食塩に集中して考えたらなんとかなります。

例題4:10%の食塩水Aが160gと、5%の食塩水Bが200gあります。いま、Bから40gだけ取り出してAに移し、よくかき混ぜてから、AからBへ40gだけ移しました。このとき、Bの食塩水の濃さは何%ですか。

Aに最初ふくまれていた食塩の量は160×0.1=16g
Bに最初ふくまれていた食塩の量は200×0.05=10g

ここからも、食塩だけに注目します。

BからAに40g移したとき、BからAに移った食塩の量は10gのうちの5分の1(200g中の40g移ったから)の2g

この時点で、Aの中の食塩の量は16+2=18g
また食塩水の量は160+40=200g

次にAからBへ40gもどしたとき、移った食塩の量は18gのうちの5分の1(200gの食塩水のうち40gを移したから)で、18×1/5=3.6g

最終のBの中の食塩の量は、最初あった10gから2gをAに移したあと、3.6gもどってきたから10-2+3.6=11.6g

また、食塩水の量は200-40+40=200g

よって、Bの濃度は11.6÷200=0.058

Bの食塩水の濃さは5.8%


このように、ほとんどの食塩水の問題は、先に食塩の量を求めておき、食塩の量に注目して考えていけばなんとかなります。


逆比(反比例)の考え方を利用する問題

ところが、最近よく出題されるのは、最初に食塩を求められない問題群です。

この種類の問題は、反比例(一方が2倍・3倍・・・になれば他方は1/2倍・1/3倍・・・)の考え方、(同じことを別の言葉で言うと)、逆比(a:bであればb:a)の考え方を利用して解くことができます。

(余談ですが、算数の世界の2つのものの関係は、そのほとんどが比例か、反比例です。)


例題5:2%の食塩水と10%の食塩水を混ぜて9%の食塩水100gを作りたい。それぞれ何gずつ混ぜたらよいか。

この問題では、100×0.09=9gと食塩の量を求めても、その後どうしたらよいかわからなくなります。
この種の問題が反比例・逆比を使う問題です。

2%と10%の食塩水から9%の食塩水をつくる場合、9%と10%は近いからほとんど両方の食塩水の量に差はないはず、逆に9%と2%は離れているので食塩水の量も大きくちがっているはず、だから、圧倒的に10%の食塩水のほうが混ぜた量が多いのではないかと考えます。
(極端な例を考えると納得できます。大量の10%の食塩水とごく少量の2%の食塩水を混ぜたら、できた食塩水の濃度は10%にきわめて近いはずです。)

つまり、2%のほうは9%との差は7%、10%のほうは9%との差は1%、7:1です。この差を縮めるには、食塩水の量は逆に1:7になるのではないかと発想します。

合わせて100gになる食塩水を1:7に分けると、100÷8×1=12.5g

よって、2%の食塩水は12.5g、10%の食塩水は100-12.5=87.5gです。

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中学受験の算数の問題を解くのに、できるだけ分数を使わずに整数で考えるとわかりやすいように思います。
特に相当算は、図をかいて、整数で考えると解きやすくなります。


例題1:Aさんはある本を、1日目に全体の1/5より12ページ少なく読み、2日目には残りの2/3より10ページ多く読んだので、50ページ残りました。この本は全部で何ページありますか。

還元算1相当算は、問題文のうしろから解いていくのがコツです。
できるだけ、分数を使わないで、整数を使って解いてみましょう。

「残りの2/3より10ページ多く読んだ」ら50ページ残ったということは、10+50=60ページが残りの1/3ということです。

ということは、残りはその3倍になりますから、残りは60×3=180ページ。

1日目、1/5より12ページ少なく読んだので、180-12=168ページが、本全体の4/5にあたります。

168÷4×5=210ページ。

本全部のページ数は210ページです。


もう少し複雑になっても、同じやり方で解けます。

例題2:何本かの鉛筆をA、B、Cの順にとっていきます。最初、Aは全体の1/3と3本をとり、次にBが残りの1/3と1本をとり、最後にCが残りの6/7をとったところ、3本だけ残りました。はじめ鉛筆は何本ありましたか。

還元算2やはり、できるだけ整数を使って、最後から、解いていきます。

最後に残った3本が1/7にあたるから、Bがとったあとに残った鉛筆は3×7=21本。

21本に、1本をたした22本が、Aがとった残りの2/3にあたる。

だから、Aがとった残りは、22÷2×3=33本。

さらに問題の前にもどって、33本に3本をたした36本が全体の2/3だから、全体は、36÷2×3=54本。



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和差算や分配算は線分図をかいて解くのが普通のやり方です。
ところがこの線分図、上手に描くにはある程度の「慣れ」が必要です。今日は、慣れなくても、誰でもすぐにかける解き方の提案です。

例題1:A、B2つの整数があり、BがAの3倍より24少なく、AとBの合計が124のとき、Aはいくつですか。

普通は次のような線分図をかいて解きます。

線分図








でも、この図って、既に解き方がわかっているからかける図だと言えないこともありません。
例えば、不足分の24、3番目の枠の一部におさまるという保証はどこにもないわけです(解き方に影響は出ませんが、次の図のようになる可能性もあります)。

線分図2







それに、上の線分図だけだと理解できない子がいるので、さらに、こことこことが等しいんだよという印を入れてあげないといけないこともあったりします。

線分図3






だったら、最初から線分図など使って遠回りしなくても、さらに簡単なよい方法があるのではないかと考えました。

Aをとします(本当は丸の中に1を入れて、割合の1にあたる量を表したいのですが、丸の中に1は機種依存文字で?と表記されることがあるのでと書き表しました)。

そうすると、Bは3倍よりも24少ないので、-24と表記できます。

①図この図を見ながら、解いていきます。

24をひいたら124になったので、の合計であるは148ということになります。

そうするとに当たる量は148÷4=37。

線分図よりこのほうが簡単で誰にでもすぐ書けるし、どんな計算をしたらよいかも見つけやすいと思うのですがいかがでしょう。


さらに、このやり方は問題が難しくなるほど威力を発揮します。

例題2:A、B、C3つの整数があり、AがCの3倍より13大きく、BがCの2倍より3少ないとき、AとBとCの合計が124であればBはいくつですか。

問題文が、Aも、Bも、Cを基準にしていますので、Cをとします。
Aは「Cの3倍より13大きく」なので、+13です。
Bは「Cの2倍より3少ない」ので、-3です。
①図2
にあたる量が、124に3をたし13をひいた114です。

だからにあたる量は114÷6=19。

求めるBはその2倍-3だから、19×2-3=35。







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速さの問題なのに差集め算やつるかめ算の考え方を使って解く問題があります。
最近の流行です。


差集め算で解く速さの問題

例題1:A君は家から駅に行くのに、毎分80mで歩くと電車の発車時刻に5分遅れるので、毎分120mで走ったところ4分前に着きました。家から駅まで何kmありますか。

電車の発車時刻を基準にして、どれだけの距離の差が生じたかを考えます。

差集め14分前に着いた人を駅に止まらせないで、そのまま駅を通り過ぎて進ませると考えたらわかりやすくなります。



距離の差を求めます。

分速80mの場合、まだ80×5分=400m、駅より手前にいます。
分速120mの場合、120×4=480m、駅を通り過ぎています。
その差は400+480=880m

この差はどこから生まれたかというと、毎分120mと毎分80mの差、つまり1分につき40mの差が積み重なったものです。
だから、全体の差を1分あたりの差でわると、家を出てから電車の発車時刻までの時間を求められます。

(80×5+120×4)÷(120-80)=880÷40=22分

電車の発車時刻は家を出てから22分後だとわかりました。

よって家から駅までの距離は、
80×(22+5)=2160m、または
120×(22-4)=2160m

答えは2.16kmです。


同様の問題をもう1問。

例題2:ある道のりを行くのに、時速6kmで行くと予定より30分早く着き、時速5kmで行くと予定よりも6分早く着きます。何kmの道のりを、何時間何分で行く予定ですか。

予定時刻を基準にして、どれだけの差が生まれたかを考えます(この問題でも、やや不自然ですが、予定時間を過ぎても進み続けたと考えます)。

時速と計算できるのは分ではなくて時間です。分を時間になおしておくことを忘れずに。

9acdc94d-s30分は時間になおすと30÷60=1/2時間、
6km×1/2=3km

6分は時間になおすと6÷60=1/10時間、
5×1/10=1/2km

2つの距離の差は、時速6kmと時速5kmの差から生まれたので、

(6×1/2-5×1/10)÷(6-5)=(3-1/2)÷1=5/2時間(2と1/2時間)
1/2時間は60×1/2=30分
よって、予定時間は2時間30分

距離は、6×(2と1/2-1/2)=6×2=12km
または、5×(2と1/2-1/10)=5×12/5=12km



つるかめ算で解く速さの問題

例題3:A町からB町へ行く道は上りの道と下りの道があり、あわせて54kmです。たけし君は、上りを毎時3km、下りを毎時5kmの速さで歩き、A町からB町まで14時間かかりました。上りの道は何kmですか。

合わせて14時間はわかっていますが、毎時3km、毎時5kmで歩いた時間がそれぞれ何時間かは不明です。
だから、つるかめ算です。

つるかめ算なので、どちらかの速さだけで歩いたと仮定します。上りの道を求めないといけないので、反対の、下りの道だけだと仮定します。

5km×14時間=70km

実際の距離、54kmとの差は、毎時5kmと毎時3kmの差から生まれたので、
(70-54)÷(5-3)=16÷2=8時間

上りの道にかかった時間は8時間だとわかりました。
よって、上りの道は、3×8=24km



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Aの3倍とBの4倍が等しいとき、AとBの比は3:4ではなくて、逆の、Aが4でBが3、4:3です(A×3=B×4のとき、4×3=3×4のはずだから)。
逆の比になるので、「逆比」といいます。

速さの問題で、この逆比の考え方を使うとあっさり解ける問題がよく出題されます。

Aの「速さ」が時速4km、Bの「速さ」が時速5kmだとします。速さの比は4:5です。
2時間に進む距離は4×2=8kmと5×2=10kmなので、距離の比は8:10=4:5。速さの比と同じになります。
ところが、20kmを進むのにかかる時間は、Aだと20÷4=5時間、Bは20÷5=4時間。A:B=5:4で、速さの比と逆になります。

速い人のほうがかかる時間は少ないはずなので、当然といえば当然ですが、「速さ時間の比は逆になる」と覚えておくと便利です。


例題1:A君は午後1時にP市を出発し午後4時にQ市に着きました。B君は午後1時50分にQ市を出発し、A君と同じ道を逆に歩き、午後6時50分にP市に着きました。2人は午後何時何分何秒にすれちがいましたか。

PQ間の距離がわからないので、2人の速さを求めることができません。同じ距離を進んだときの時間はわかるので、比を求めてみます。

A君は、午後1時から4時までの3時間。
B君は、午後1時50分から午後6時50分までの5時間。
同じ距離を歩くのにかかる時間の比は3:5です。

逆比1B君が出発した1時50分からA君がQ市に到着するまでの間に2人は出会ったはずなので、左のような図をかいて考えます。
同じ距離を進むのにかかる時間がA:B=3:5なので、速さの比は逆比の5:3、したがって、同じ時間にすすむ距離の比も5:3です。A君は1時50分から4時まで歩く距離のうち5:3の5の距離、すなわち5/8を進んだときにB君と出会うはずです。

そうすると、A君がB君と出会う時間は、1時50分から4時までの130分のうちの5/8を行ったときです。

130÷8×5=650/8=325/4=81と1/4分
1/4分は60×1/4=15秒だから、
1時50分より81分15秒あと、つまり3時11分15秒に2人は出会います。


例題2:3人で湖を1周します。BはAより4分遅れて出発し、5分後にAを追い越します。CはBより8分遅れて出発し、6分後にAを追い越しました。CがBを追い越すのはCが出発してから何分後ですか。

BがAより4分遅れて出発し5分後にAを追い越すということは、Aが9分で進む距離をBは5分で進むということです。AとBの時間の比が9:5で、AとBの速さの比は逆比の5:9です。

CはBより8分後、つまりAよりも4+8=12分あとに出発し、6分後にAを追い越したので、同じ距離を進む時間の比はA:C=(12+6):6=18:6=3:1。速さは逆比で、A:C=1:3。

速さの比が、A:B=5:9、A:C=1:3なので(連比です)、Aの両方の比を5にそろえると、A:B=5:9、A:C=5:15。
よってB:C=9:15=3:5

BとCの比がわかったので、Bが1分に進む距離を、Cが1分に進む距離をと仮定します。
BはCより8分前に出発していたので、先行している距離は×8=24
これをCが1分にずつ距離を縮めていくので、
24÷2=12分後にCはBに追いつきます。



話は横道にそれますが、仕事算は、逆数を使うことで、実は逆比で(比を意識はしませんが)問題を解く例です。

例題3:AとBが池の周りを歩いて1周するのに、Aは16分、Bは24分かかります。いま、AとBが同じ位置から同時に反対方向に進むとき、何分ごとに2人は出会いますか。また、同じ方向に進むとき、何分ごとにAはBを追い越しますか。

池1周を割合の1としたとき、Aは1分に1/16、Bは1分に1/24の割合を進むことになります(16:24に対して1/16:1/24が逆比です)。反対方向に進んで出会うときは2人で1周分を進めばよいので1÷(1/16+1/24)=1÷5/48=48/5=9と3/5分

同じ方向へ進むときは、1周分、速いほうが多く進めばよいので1÷(1/16-1/24)=1÷1/48=48分

公倍数を利用すると、逆比だということがさらによくわかります。

1周を16と24の公倍数48の距離と仮定すると、Aが1分に進む距離は48÷16=3、Bが1分に進む距離は48÷24=2(16分:24分の逆比、3:2になりました)。
同じ方向に進むとき、出会うまでにかかる時間は48÷(3+2)=48/5分
逆の方向に進むとき1周分多く進むのは48÷(3-2)=48分



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算数の特殊算の中には、公倍数を使うと簡単に解ける問題があります。

例題1:Aが5分で行く距離をBは7分で行きます。Bは出発して15分後にAが追いかけると何分何秒後に追いつきますか。

5と7の公倍数35を使います。
Aが5分、Bが7分で行く距離を35と決めてしまいます。
35÷5=7(Aが1分で行く距離)
35÷7=5(Bが1分で行く距離)
Bが出発して15分で行く距離は5×15=75
AはBに7-5=2、1分で2の距離だけ差を縮めます。
だから、75÷2=37.5分
解答:37分30秒


例題2:行きは時速50km、帰りは時速30kmで2地点を往復しました。このときの平均時速を求めなさい。

距離を、50と30の公倍数の150kmと決めてしまいます。
行きにかかった時間は150÷50=3時間
帰りにかかった時間は150÷30=5時間
平均時速を求める問題は、時速を求めたらよいので距離÷時間
往復の距離は150km×2=300km
往復にかかった時間は3+5=8時間
だから、時速は300÷8=37.5km
解答:37.5km/時


例題3(仕事算):ある仕事を仕上げるのに、A君1人では12日、B君1人では16日かかります。この仕事をA君とB君の2人ですると、何日目に終わりますか。

仕事全体の量を、12と16の公倍数の48と決めてしまいます。
A君が1日でする仕事の量は48÷12=4
B君が1日でする仕事の量は48÷16=3
2人で一緒に仕事をすると、1日にする量は4+3=7
48の仕事を1日に7ずつするから、48÷7=6日あまり6
解答:終わるのは6+1=7日目


例題4(消去算):ある店で、りんご5個とみかん2個を買うと600円でした。りんご8個とみかん4個を買えば1000円になるそうです。りんごとみかん、それぞれ1個の値段はいくらですか。

りんごの数を5個と8個の公倍数の40個にそろえてしまいます。
5個とみかん2個で600円だったので、りんごを40個にしてみかんも同じ倍にすればそのときの値段がわかります。
5から40に8倍したのでみかんも値段も8倍して40個と16個で4800円
りんご8個を40個にするほうは5倍だから
40個と20個で5000円
りんごは40個で同じ、みかんだけが20-16=4個ちがう
値段の違いは5000円-4800円=200円
みかん1個は200÷4=50円
最初の、りんご5個とみかん2個で600円にもどって、
りんご5個と50円のみかん2個で600円ということは
りんご1個の値段は(600-50×2)÷5=100円
解答:りんご100円、みかん50円


例題5(差集め算):ある水槽を満たすのに、毎分8リットルずつ入れると、毎分6リットルずつ入れるより4分短くてすみます。水槽の容積は何リットルですか。

水槽の容積を8と6の公倍数24と決めてしまいます。
24÷8=3、24÷6=4より、ちがいは4-3=1分
4分短かったので4÷1=4倍
24リットルの4倍だから24×4=96リットル
解答:96リットル

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割合や比の問題は、1にあたる量を求めることに専念すると簡単に解けることがあります。

比の基本的な問題

例題1:2400円を兄と弟の分の比が9:7になるように分けるとき、兄の分は何円になりますか。

教科書にのっているやり方、「お金全体の比は9と7を合わせた16になるから、16:9=2400:( )」でもよいし、分数を使って、「2400×9/16」でも求められますが、ともに問題文中に書いてない16という比を先に求めないといけません。
問題自体は簡単ですが、書いてある数字をそのまま使うやり方に染まりきっている今の子はこの問題が苦手です。

一番子どもたちの理解が速いのは、次のような解き方です。

ややこしい問題ほど図をかかないと解けませんから、この問題でも図をかきます。

5c4ad5e6図をかくとき、金額などの実際の量を表わす数字はそのまま数字で、割合や比を表わす数字は丸で囲むようにします。

そうすると、2400÷16=150で、割合の1にあたる量が150円であることを求められます。兄の比(割合)は9ですから、150×9=1350円です。

この方法が、今の子どもたちにとっては一番やりやすい方法ではないのかと最近思っています。
他の長所もあります。(1)図をかいて解くという、よい癖がつく。(2)応用問題も同じ発想で解くことができる。


比の応用問題

例題2:はじめ、姉と妹の金額の比は4:3でした。姉が200円使ったら、姉と妹の金額の比が6:5になりました。妹は何円持っていますか。

やはり、最初に図をかきます。
09d45256最初の比と後の比は別物なので、最初の比は丸で囲み、後の比は四角で囲むなどして区別しておくとわかりやすくなります。
この問題は、もう一つの技、「公倍数を利用する」も活用します。
4と3の公倍数12か、6と5の公倍数30に無理やりそろえます。
例えば、姉のすべての数字を3倍、妹を4倍して、比の3と4を公倍数の12にそろえた図をかいてみましょう。
7d752671
公倍数の12はそろったので無視します。
四角で囲んだ比の違いは20-18=2、それが600円ですかから、600÷2=300で、四角で囲んだ割合の1にあたる量が求められました。

問題で尋ねられているのは妹の金額で、四角の比は5です。四角の1にあたる量の5倍だから、300×5=1500円。


分配算

例題3:三角形ABCがあります。角Bの大きさは角Aの大きさの1.5倍より4度大きく、角Cの大きさは角Aの大きさの3.5倍より4度小さくなっています。角Bの大きさは何度ですか。

d71b4798Aの割合を1とします。
そうすると∠Bは割合の1.5+4度、∠Cは割合の3.5-4度。
1+1.5+3.5+4度-4度=180度
割合の1+1.5+3.5=6が180度なので、180÷6=30度。

割合の1にあたる角度が30度とわかりました。
だから、∠B=30×1.5+4=49度。

この問題などは、算数本来の「もとにする量」を1と考える問題であって、この稿でいう「1にあたる量」を求める趣旨にはやや反するのですが、「1にあたる量」を求める問題と一括するとわかりやすくなるのではないかと思います。


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過不足算の基本問題

例題1:
クラス全員に鉛筆を配ります。1人に4本ずつ配ると48本あまり、1人に7本ずつにすると33本不足します。学級の人数と鉛筆の本数を求めなさい。


(解き方)

1人に4本ずつ配るのと7本ずつ配るのとでは、1人につき3本ちがいます。

鉛筆が48本あまるのと33本不足するのとでは、全体で48+33=81本ちがいます。

1人で3本ちがって、その合計が81本ですから、人数は81÷3=27人です。

1つの式にまとめると、(48+33)÷(7-4)=27人。

全部のちがいを1人分のちがいでわることで人数を求めることができます。

鉛筆の本数ですが、4本ずつ27人に配ると48本あまることから、4×27+48=156本。
または、7本ずつ27人に配ると33本不足することから、7×27-33=156本。

この問題は、『ほとんどの文章題は1つの式、(全体のちがい)÷(1つ分のちがい)で解ける』の代表的なものです。


この問題を少し難しくすると、次のような問題になります。


過不足算の応用問題

例題2:
修学旅行で1室に5人ずつ泊まると3人あまり、1室に6人ずつにすると、ちょうど2室あまります。生徒数は何人ですか。


(解き方1)

まず、例題1と同じように解いてみます。

1室のちがいは6-5=1人です。

6人ずつだと2室余るということは、全室に泊まるには6人×2=12人不足するということです。
3人あまるのと、12人不足するのとのちがいは、3+12=15人です。

全体で15人ちがい、1室でのちがいは1人なので、室数は(3+12)÷(6-5)=15室。

生徒数は、5×15+3=78人、または6×(15-2)=78人。


この解き方でよいのですが、もう少し『可視化(かしか)』(目に見えるかたち)してみましょう。


(解き方2)

例題2赤色の線より左の部屋は、1室につき6-5=1人ずつちがっていることが一目でわかります。

そして、人数のちがいが5×2+3=13人であることも一目瞭然です。

(5×2+3)÷(6-5)=13室(赤色の線より左側の部屋の数)。

部屋の数は13+2=15室。

生徒の人数は5×15+3=78人、または6×13=78人。


(解き方1)、(解き方2)のどちらの解き方でもよいのですが、難しい問題ほど、目に見えるかたちにして、目で見ながら考え、正確に解くことが要求されます。
その意味では、(解き方2)のほうが『よい解き方』だと言えるかもしれません。

そして、この「目に見えるかたち」にして解くとき、目をつけるべき場所は、「個数が共通」で、「1つのちがいを比べられる」部分です。

図だと、赤色の線の左側の部分です。
この部分は、室数が共通で、中に泊まる人数だけが違っています。
この部分を見つけて、それを手がかりにしたら、問題がややこしくなっても解くことができます。


もう少し難しい問題を、『目に見えるかたち』にして解いてみましょう。

例題3:
長いテープを10等分したら短くなりすぎたので、同じ長さのテープを8等分したら前より5cm長くなりました。このテープの長さを求めなさい。


(解き方)

例題310等分と8等分で、個数が共通で「1つのちがい」を比べられる部分は、左の図の赤色の線より左側の部分です。


テープの個数は8本、1本で5cmずつちがっているので、8本分のちがいは5×8=40cm。
この40cmが、10等分したテープの2本分にあたるから、10等分したテープの1本文は40÷2=20cm。

テープの全長は、20×10=200cm。

8等分したときのテープの長さは20+5=25cmだから、25×8=200でも確かめられます。


例題4:
ある円のまわりに10cmおきに碁石を置くと4個あまります。そこで4cmおきに碁石を置きなおそうとしたら8個不足します。この円の周の長さは何cmですか。


例題410cmおきに碁石を置いたとき、碁石は4個あまっています。4cmおきに置いたとき8個不足するので、置いた碁石のちがいは12個です。

「1つ分のちがい」を比べられる円周上の長さのちがいは、4cm×12個分の48cmだということです。

この48cmのちがいは、1つの間隔のちがいである10-4=6cmから生じたので、48÷6=8個。

つまり、10cmおきにおいた碁石の個数は8個です。

だから、円の周は、10×8=80cm。


以上4題の例題の考察からわかるように、過不足算・差集め算の応用問題を解くコツは、

(1)「目に見えるかたち」にして解く

(2)目をつけるべき場所は、「個数が共通」で、「1つのちがいを比べられる」部分である


だと思われます。


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算数の文章題のうち、特殊算といわれるもののうちの多くは、実はたった1つの式を使って解くことができます。

その式とは、
全体のちがい)÷(1つ分のちがい
です。

最もわかりやすい例からながめてみましょう。


過不足算

例題1:クラスの生徒に色紙を分けるのに、1人に5枚ずつ分けると65枚あまり、1人に8枚ずつ分けると43枚不足します。クラスの生徒数は何人ですか。


(式)
用意した色紙を基準にしたとき、「65枚あまる」と、「43枚不足する」のちがいは65+43=108枚です(例えば、用意した色紙が300枚のとき、65枚あまったら使った色紙は235枚、43枚不足するときの必要な色紙は343枚、そのちがいは343-235=108です)。

このちがいがどこから生まれたかというと、1人に5枚配ったか8枚配ったかで、1人に配った枚数が8-5=3枚ちがったからで、その全部の合計が合わせて108枚になったからです。

だから、クラスの人数は(65+43)÷(8-5)=108÷3=36人。

全部で108枚のちがいがあって、それを1人分のちがいの3枚でわると答えを求めることができました。

(全体のちがい)÷(1つ分のちがい)で求めることができました。


差集め算

例題2:1本70円の鉛筆と、1本120円のボールペンを同じ本数ずつ買ったら、鉛筆の代金とボールペンの代金の差が500円になりました。鉛筆とボールペンを何本ずつ買いましたか。

(式)
過不足算より簡単です。
1本で120円-70円=50円ちがって、全部で500円ちがってきたので、500÷(120-70)=500÷50=10。

答えは10本です。

まさしく、(全体のちがい)÷(1つ分のちがい)で解くことができます。


旅人算

例題3:兄は分速60m、弟は分速45mで歩きます。弟が出発してから6分後に兄が弟のあとを追って出発すると、兄は出発してから何分後に弟に追いつきますか。


(式)
兄が出発したとき、弟がいくら離れたところにいるかを考えると、分速45mで、6分前に出発しているので、その離れた距離は45×6=270mです。
全部で270m、離れていると考えます。

兄の分速が60m、弟が分速45mなので、1分に進む距離のちがいは60-45=15mです。

全部で270m離れていて(ちがっていて)、1分間に進むちがいが15mだから、
45×6÷(60-45)
=270÷15
=18
18分で追いつきます。

やはり、(全体のちがい)÷(1つ分のちがい)で解くことができました。


消去算

例題4:鉛筆3本とボールペン4本の代金は575円で、同じ鉛筆3本とボールペン1本の代金は290円です。ボールペン1本の代金はいくらですか。

(式)
代金のちがいは575-290=285円でした。
この差は、ボールペンが4-1=3本分ちがうことから生じた差です。

代金のちがい÷ボールペンの本数のちがいより、
(575-290)÷(4-1)
=285÷3
=95
ポールペン1本の代金は95円です。

おおざっぱに言うと、やはり、(全体のちがい)÷(1つ分のちがい)の式だということができます。


つるかめ算

例題5:1本90円の鉛筆と1本120円のボールペンをあわせて12本買って、1320円払いました。ボールペンは何本買いましたか。


(式)
準備として、1本90円の鉛筆だけを12本買ったとしたら代金は何円になるか、「片方だけを買ったとしたら」と仮定して計算をしておかないといけないことが今までの問題とは違いますが、あとは同じです。

90×12=1080円。
1本90円の鉛筆だけを買うと仮定すると、代金の合計は1080円です。

実際の代金、1320円と仮定の代金1080円とのちがいは、何本かは90円の鉛筆ではなくて1本120円のボールペンを買ったからです。

(1320-90×12)÷(120-90)
=240÷30
=8
買ったボールペンの本数は8本です。

やはり、(全体のちがい)÷(1つ分のちがい)の式でした。


年齢算

例題6:いま、とし子さんは8歳で、お母さんは34歳です。お母さんの年齢がとし子さんの年齢の3倍になるのは、今から何年後ですか。


(式)
つるかめ算と同様に、とし子さんの年齢の3倍を仮定して解くことだけが準備として必要です。

8歳の3倍は24歳。

1年に、とし子さんもお母さんも1歳ずつ年齢は増えていきますが、とし子さんの3倍を考える問題なので、とし子さん年齢の3倍は1年に1×3増えることになります。

今のお母さんの年齢ととし子さんの年齢の3倍とのちがいが34-8×3で、これを、1年にとし子さんの増える年齢の3倍とお母さんの1年に増える年齢の1歳との差でわればよいので、
(34-8×3)÷(1×3-1)
=10÷2
=5
答えは5年後です。

この問題も、(全体のちがい)÷(1つ分のちがい)だといえないこともありません。


以上のように、特殊算と呼ばれる文章題のうち、(倍や割合がからまない問題の)多くは、同じ式の形で、同じ考え方を使って解くことができます。

そのことを知っていたら、自信をもって式を立てることができるようになります。

また、ここで取り上げた問題より一見難しそうに見える応用問題も、(全体のちがい)÷(1つ分のちがい)という基本の式の変形に過ぎないと考えることで、的をはずさずに思考できるようになります。

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