総復習期間である夏期講習を終えると、小6受験生にとってはいよいよ実践練習の時期に入ってきます。志望校合格のためにやるべきことはたくさんたりますが、ただ闇雲に、無計画にやらせても、効率が悪いばかりで志望校合格にはなかなか近づきません。計画的に効率よく、必要なことをしっかりとやらせていきたいところです。
では一体何を、いつ、やらせればよいのでしょう。まずやらなければならないことは、何と言っても「志望校の過去問」です。学校説明会に行くと、学校の先生方も「過去問を繰り返しやらせてください」とおっしゃいます。 過去問演習は、志望校合格のためには絶対に必要な実践演習なのです。
しかし、過去問をお子さんに買い与え、「ハイやりなさい」と言っても、ダメです。きちんとした下準備をしておかなければ、せっかくの過去問演習も無駄になってしまいます。
今日は9月以降の「過去問演習」に向けて、保護者の皆さまに必ずやっておいていただきたい下準備を、3つのポイントに絞ってお話したいと思います。
1.過去問成績管理表の作成
過去問演習を何の計画も立てずただ実施するだけでは、残念ながら学習効果は薄く、志望校合格にも近づけません。やはりきちんとした下準備が必要になってきます。そこでまずは点数を管理するための「表」を作成してください。この表には、算数・国語・理科・社会の四科目の点数を単純に記入するだけでなく、できれば単元ごとの得点を記入できるようにしておきたいです。正答率や合計点などは自動計算できるとよいので、Excelなどで作成されることをお勧めします。Excelが苦手な方は、奥さまやご主人にご相談されてみてください。
過去問をおこなったら、しっかりと点数を記録し、数値化しましょう。そしてそのデータを元に弱点単元を洗い出したり、合格最低点をクリアするための得点計画を練ってください。たとえば「合格最低点にあと20点足りないから、まず算数の計算問題での失点を1問減らそう。国語の漢字や語句をきちんと勉強してもう5点取ろう…」などのように、具体的に練りましょう。面倒くさい作業ですが、そうすることで志望校合格が近づいてきます。
2.過去問ファイルの準備
過去問演習をおこなう最大の目的とは一体何でしょう。それは「その学校の出題傾向をつかむ」ことと「その学校の出題形式に慣れる」ことの2点です。つまりこの目的が達成されなければ、過去問演習に時間を割くことは無意味になってしまいます。そのために必要なことは「答案分析」と「解き直し」です。もちろんこれらは模試などを受けたときにもとても重要なことなのですが、残念ながらきちんとできている生徒はごく少数です。
そこで保護者の皆さまには、そのためのツールをご準備いただきたいと思います。それは答案管理ファイルと解き直しノートの準備です。私は「ルーズリーフファイル」と「ルーズリーフ用穴開け機」をお勧めしておりますが、ものは何でもよいと思います。テプラなどでタイトルを作成してあげるのもよいでしょう。
ものを準備することで、お子さんのモチベーションも上がります。大変ですが頑張って下さい。
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