◆北海道編では、北海道大学、北海道教育大学、室蘭工業大学が「大学ブランド力」ランキングのトップ3に。
◆東北編の「大学ブランド力」ランキングのトップ3は、東北大学、岩手大学、山形大学。
◆「スポーツ活動に熱心に取り組む」では北翔大学、東北福祉大学など、「らしさ」が大学ブランド力として評価につながる結果に。

有職者(ビジネスパースン)からみた「大学ブランド力」:北海道大学、東北大学が各地域の第1位に

 北海道の主要大学26校における「大学ブランド力」(大学の魅力度などブランド力の総合点を示すスコア)ランキング第1位は、89.9ポイントを獲得した北海道大学(表1-1)。第2位は北海道教育大学(58.1ポイント)、第3位には室蘭工業大学(57.2ポイント)が続いた。

 東北編では、主要大学38校中、第1位が東北大学で96.8ポイント(表1-2)。第2位は岩手大学(60.1ポイント)、第3位は山形大学(60.0ポイント)となった。

 各地域の大学ブランドスコアの分布をみると、北海道編では北海道大学が突出したポイントを獲得。2位と31.8ポイントの差がついた。また、第2位の北海道教育大学から、第10位の北見工業大学までの9校が50ポイント台、それ以降の16の大学は40ポイント台に留まっており、平均以下の各校は魅力をまだ十分に伝えきれていないと思われる結果となった。

 東北編では、東北大学が2位に36.7ポイントの差をつけ第1位。第4位の東北学院大学から第14位の宮城大学までが50ポイント台、それ以降の24大学が40ポイント台となった。

教育関連従事者からの評価: 「スポーツ活動に熱心に取り組む」北翔大学、東北福祉大学

 本調査では、学校に勤務する教員・職員など教育関連従事者にもブランド評価を依頼している。その結果から、各ブランド・イメージ項目第1位になった大学をみると、その大学の特徴や「らしさ」が、どの程度浸透しているかがうかがえる。

 本年の調査では、「スポーツ活動に熱心に取り組む」は、北海道編では北翔大学が、東北編では東北福祉大学が、それぞれ第1位を獲得。「教育機関としてのビジョンがある」は、北海道編では北海道教育大学が、東北編では宮城教育大学が、それぞれ第1位となるなど、各大学の特徴が明らかになった。

 今回、大学の認知経路についても尋ねているが、「大学ブランド力」上位に上がった、北海道大学や東北大学をはじめとして、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)からの認知が少しずつ増えている。こういった新しいメディアをいち早く取り入れ活用する例も増えており、今後の広報のあり方に変化が生まれていることも垣間見られる。

 各大学は、在校生やその父母、地域住民、企業採用担当者、卒業生など様々なステークホルダーと多岐に渡るコミュニケーションの中で、効果的な手段を使い、伝えたい大学イメージを訴求している。その成果が、この客観的な調査結果から明らかになっている。自校のこれまでの広報活動の振り返りや、今後の広報戦略の立案時にぜひご活用いただきたい。

表1ー1●【北海道編】大学ブランドスコアランキング(有職者編)TOP10