2でわりきれる数(偶数)

どんなに大きな数でも、1の位0、2、4、6、8であれば(つまり1の位偶数であれば)その数は2でわりきれます。

2010も当然2でわりきれます。


3でわりきれる数

実際に3でわる計算をしなくても、ある数の各位の数字をたしてそのでわりきれたらその数は3でわりきれます。

例えば、726は、各位の数字、7と2と6をたすとその和は15です。15が3でわりきれるので、もとの数字726も3でわりきれます。

2010も、2+0+1+0=3となり3でわりきれるので、2010は3でわりきれます。

なぜか:
726
=700+20+6
=7×100+2×10+6
=7×(99+1)+2×(9+1)+6
=7×99+7+2×9+2+6
=7×99+2×9+7+2+6

7×99=7×33×3なので、7×99は3でわりきれます。
2×9=2×3×3なので、2×9も3でわりきれます。

7×99と2×9が3でわりきれ、残りの7+2+6=15が3でわりきれるので、全体の726も3でわりきれるということができます。


(中学生向け)式による説明:
1例として、3けたの数を100a+10b+cとして、各位の数の和a+b+cが3の倍数であれば100a+10b+cも3の倍数である、3でわりきれることを証明してみます。

3けたの数を100a+10b+cとする
100a+10b+c
=99a+a+9b+b+c
=99a+9b+a+b+c
a+b+cが3の倍数のときだから、a+b+c=3nとする
99a+9b+a+b+c
=99a+9b+3n
=3(33a+3b+n)
(33a+3b+n)は整数なので、3(33a+3b+n)は3の倍数である
よって、各位の数の和が3の倍数であるとき、その3けたの数は3でわりきれる


例として3けたの数を取り上げましたが、何けたであろうと同じ要領で説明できます。



4でわりきれる数

ある数の下2けた(10の位の数と1の位の数)がでわりきれたら、その数は4でわりきれます。

例えば324、下2けたの24が4でわりきれるので324も4でわりきれます。

2010は、下2けたの10が4ではわりきれないので4の倍数ではありません。

なぜか:
100は4×25です。ですから、100の倍数は必ず4でわることができます。
324の場合、300は3×4×25で4でわりきれます。
だから、残った24が4でわりきれたらもとの数の324も4でわりきれる、4の倍数だということになります。



5でわりきれる数

5の倍数は、必ず1の位です。
したがって、1の位が0か5であれば、その数は5でわりきれます。

2010は1の位が0なので、5でわりきれます。


6でわりきれる数

6=2×3、つまり、6の倍数は2の倍数の性質と3の倍数の性質の両方を兼ね備えています。

だから、6の倍数、6でわりきれる数は、2の倍数の性質である1の位偶数で、3の倍数の性質である各位の数の和3の倍数であることの両方の条件をみたしているということになります。

2010は偶数であり、さらに3でもわりきれますから、6でもわりきれます。


8でわりきれる数

4でわりきれる数と同じような発想をします。

1000=8×125です。だから、1000の倍数は必ず8でわりきれます。
残った下3けた、100の位と10の位と1の位の数がでわりきれたら、その数は8でわりきれるということになります。

2010の下3けたは010で、10は8ではわりきれません。だから、2010も8ではわりきれません。


9でわりきれる数

各位の数の和を9でわってみてでわりきれたら、その数自身も9でわりきれます。
つまり、3の倍数の見つけ方と同じやり方で、わりきれるかどうかを見つけることができます。


例えば、6年後の2016年、2016は2+0+1+6=9となり9の倍数なので9でわりきれる数です。
117や297、315などが9でわりきれます。
2010は2+0+1+0=3で9ではわりきれないので、9の倍数ではありません。

なぜか:
297で考えてみましょう。

297
=200+90+7
=2×100+9×10+7
=2×(99+1)+9×(9+1)+7
=2×99+2+9×9+9+7
=2×99+9×9+2+9+7

2×99=2×11×9なので、2×99は9でわりきれます。
9×9=9×1×9なので、9×9も9でわりきれます。

2×99と9×9が9でわりきれ、残りの2+9+7=18が9でわりきれるので、全体の297も9でわりきれるということができます。


(中学生向け)式による説明:
1例として、3けたの数を100a+10b+cとして、各位の数の和a+b+cが9の倍数であれば100a+10b+cも9の倍数である、9でわりきれることを証明してみます。

3けたの数を100a+10b+cとする
100a+10b+c
=99a+a+9b+b+c
=99a+9b+a+b+c
a+b+cが9の倍数のときだから、a+b+c=9nとする
99a+9b+a+b+c
=99a+9b+9n
=9(11a+b+n)
(11a+b+n)は整数なので、9(11a+b+n)は9の倍数である
よって、各位の数の和が9の倍数であるとき、その3けたの数は9でわりきれる



まとめ

でわりきれる数・・・1の位偶数(0・2・4・6・8)
でわりきれる数・・・各位の数の和でわりきれる
でわりきれる数・・・下2けたでわりきれる
でわりきれる数・・・1の位
でわりきれる数・・・1の位偶数各位の数の和でわりきれる
でわりきれる数・・・下3けたでわりきれる
でわりきれる数・・・各位の数の和でわりきれる


計算に活用しよう

小学生を教えていると、時々「先生、わりきれません!」と言う声を聞きます。「計算する前にわかるでしょ。」と言うとキョトンとしています。
計算をする前に、3や4や6や9でわりきれるかどうかを確認しておくと無駄な手間を省くことができます。

また、100=4×25であり、100は00と0が2個続いていますから、00と0が2個続いたら必ず4でわりきれます。つまり、どんな数であろうと、00と0が2個続く小数第2位までには必ず4でわりきれてしまいます。

同様に、1000は8×125だから、どんな数も小数第3位までには8でわりきれます。

逆に、0がいくら続いても3や9の倍数にはなりませんから、3や6や9でわったときに小数点以下でわりきれる数はありません。

時々、小数点以下何けたも何けたも計算して首をひねっている人を見かけますが、わりきれないものをどこまでわってもわりきれるはずがありません。


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