取り上げる問題は、2問とも時間内に私が解けなかった問題です。

(解答を見ないで自分だけの力で解けたら「師匠」と呼ばせていただきますのでチャレンジしてみてください。)


問題1:図で四角形ABCDと四角形DEFGは同じ大きさの正方形で、点Cは角度の難問(1)AとFを結ぶ直線上にあります。xの角の大きさは何度ですか。













(解答)
ACが正方形の対角線だから三角形DACは直角二等辺三角形であり、角DACや角DCAが45°であることはわかります。
それがわかった後、いろいろ考えたのですが、すぐにはわかりませんでした。

AFとDEの交点をHとします。
角度の難問(1)の2
角度の問題は、求めたい角度に関係のある三角形を見つけて、その三角形で考えるのが鉄則です。

まず、三角形DHCで考えましたが、角DCH=45°はわかるものの角HDCが求められません。
三角形DAHで考えても、角ADHを求められません。

残ったのは、三角形HEFです。
ここで、中学入試のむずかしい問題で使う、「正三角形の利用」ではないかと思いつきました。

正三角形角度や面積の問題で特にむずかしい問題を解くとき、正三角形の角度が60°であること、頂点から垂直な線を底辺に引くと辺を二等分できること、角も二等分されて30°になることなどを使うことがあります。





この問題でも、次のように線をかき込んで正三角形を作ったら、やっと解けました。
角度の難問(1)の3正方形ABCDの対角線ACとBDの交点をIとします。
正方形DEFGの対角線DFをひき、点BとFも結びます。

正方形ですからACとBDは垂直であり、DIの長さはBDの半分です。
ゆえに、DIの長さはDFの半分でもあります。

そうすると、三角形DIFは、角DIFが90°で、辺DI:辺DF=1:2となり、角IDF=60°、角DFI=30°の直角三角形であることがわかります(また、三角形DBFは正三角形です)。

ここまでわかったので、いよいよ三角形HEF(図の青色の部分)の角度を求めていきます。
角度の難問(1)の3
角HEFは正方形の角で90°です。

角DFEは直角二等辺三角形の角だから45°
そして、角DFI=30°
よって、角HFE=角DFE-角DFH=45°-30°=15°

以上より、xは105°となります。



この問題は、教育開発出版の新小学問題集に掲載されている灘中学の問題ですが、さすがというかなんというか、私は最初お手上げでした。


次の問題は同じページにのっている早稲田の問題ですが、これも私はすぐには解けませんでした。


問題2:図のように、形も大きさも同じ長方形を3つ重ねたところ、角度の難問(2)2か所の角度がわかりました。x、yの角度はそれぞれ何度ですか。












(解答)
この問題は、わかったら「なあんだ」と思える問題ですが、どうやって解くかを思いつかないと苦戦します。

問題1と同様、このままではおそらく解けません。
補助線をかき込む必要があります。

私も解けるまでにずいぶん苦しんだので、あなたも苦しんでください。
どこに線を引いたら解けるかはすぐには教えません。



では、健闘を祈ります。



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問題2の補助線と解答

角度の難問(2)の2











x=140°
y=160°