よく出題される圧力の問題を簡単に解こうという試みの(その1)です。

この稿では、圧力の意味を覚えます。

「圧力」の意味

私は一度だけ、満員電車で若い女性の後ろに立っていて、よろけた女性のハイヒールの後ろのとがったところで足の甲を踏まれたことがあります。その瞬間は何が起こったかわからず、頭の先まで激痛が走ると同時に、「あ、足にくぎを打たれた!」と思いました。
軽い体重の小柄な女性であっても狭い面積に体重がかかると大きな力を及ぼす、これが「圧力」です。

ところで、「重さ」とはその物体にはたらく「重力の大きさ」のことであり、「重力」も「」のひとつですから、「重さ」=「重力」=「」です。

「重さ」=「力」が、受ける面積によって「はたらき」が違う、それを比較するのが「圧力」です。

「圧力」を比較するには「面積」を同じにしないと比較できません。
そこで、理科では面積を1平方mに統一して圧力を比較することにしました。

圧力=1平方mあたりの面を垂直に押す力と覚えるのは、「力(=重さ)を受ける面積を1平方mにそろえて圧力を比較する」という意味です。

では、どうしたら面積を1平方mにそろえたらよいかというと、かかっている力(重さ)を面積(平方m)でわったらよいのです。

だから、圧力=面を垂直に押す力÷力がはたらく面積です(分数で記述すると、圧力=面を垂直に押す力/力がはたらく面積)。
(簡単に、圧力=力/面積と覚えてもかまいませんし、実際の問題を解くときのために「力」=「重さ」なので圧力=重さ/面積と考えてもよい)。

さらに、理科ではの単位はNであり面積の単位は平方mです。
そして、式をそのまま表わしているのが理科の単位であり、圧力を求める式は力(N)/面積(平方m)すから、圧力の単位はN/平方mです。

圧力の単位にはPa(パスカル)もあります。PaはN/平方mを言い換えただけなので、Pa=N/平方mです。

(問題によってはN/平方cmが使われることもあります。特に圧力の単位としてN/平方cmと書いてあるときは問題にしたがいます。何も書いてないときはN/平方をもちいます。)


理科の領域では、式や単位がばらばらだと不便なので、世界中で同じ式、共通の単位に決めてしまってそれを使うことにしています。

だから、
圧力の意味=1平方mあたりの面を垂直に押す力
圧力を求める式=面を垂直に押す力÷力がはたらく面積
圧力の単位=N/平方m(またはPa)
の3つは、最初にきちんと覚えて、無条件でそれを使うしかありません。

圧力









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