化合・酸化・還元・質量保存の法則の章が一目で理解できるように、重要事項を最もわかりやすくまとめました(特に、化学反応式を正確に理解することが重要です)。

1、水素と酸素の化合

水素酸素の混合気体に点火すると、ができる

水素酸素

水素と酸素の化合


2、鉄と硫黄の化合

硫黄混合物
鉄と硫黄を混ぜただけのとき、鉄が磁石に引きつけられる・塩酸を加えると鉄と反応して水素が発生する

硫黄化合物
鉄と硫黄を混ぜたものを加熱すると、化合して硫化鉄ができる
鉄と硫黄の化合の2
上部を加熱する
反応が始まると、火を止めても反応は続く

硫黄硫化鉄

鉄と硫黄の化合

硫化鉄は磁石には引きつけられない・塩酸を加えると刺激臭のある硫化水素が発生する


化合…2種類以上の物質が結びついて、もとの物質とは違う物質ができる化学変化

化合物…化合によってできた物質


3、酸化

木炭の燃焼…
木炭(炭素のかたまり)を加熱すると二酸化炭素が発生する

炭素酸素二酸化炭素

炭素の燃焼


銅の燃焼…
(赤褐色)を加熱すると酸化銅(黒色)ができる

酸素酸化銅

銅の燃焼


酸化…化合のうち、酸素と化合すること

酸化物…酸化によってできた物質

燃焼…酸化のうち、が出る酸化を燃焼という

鉄の燃焼
+酸素→酸化鉄

マグネシウムの燃焼
マグネシウム酸素酸化マグネシウム
マグネシウムの燃焼


化学変化
分解
化合
・・酸化ではない化合
・・酸化
・・・燃焼(光と熱が出る)
・・・燃焼ではない酸化(さびなど)


4、還元

還元酸化物から酸素をうばう化学変化(酸素をうばいやすい炭素水素と一緒に酸化物を加熱する)

酸化銅炭素二酸化炭素

酸化銅の還元


酸化銅還元されて(酸素をうばわれて)になり、炭素酸化されて(酸素と結びついて)二酸化炭素になる


5、化学変化と熱

発熱反応…熱が発生する化学反応
(例)
かいろの鉄の酸化
酸化カルシウムと水の反応
燃焼

吸熱反応…周囲の熱を吸収する化学反応(周囲の温度が下がる)
(例)
冷却パックの炭酸水素ナトリウムとクエン酸の反応
塩化アンモニウムと水酸化バリウムでアンモニアが発生する反応

有機物の燃焼…を出し、二酸化炭素ができる


6、化学変化と質量の変化

質量保存の法則化学変化の前後で、反応する質量の総和と、反応した質量の総和は変化しないという法則

硫酸+水酸化バリウム→硫酸バリウム

硫酸と水酸化バリウムをいれたビーカーの質量=硫酸バリウムの沈殿ができた後のビーカーの質量
質量保存の法則が成り立っている

(密閉した容器内で)炭酸水素ナトリウム+塩酸→二酸化炭素が発生
質量保存の法則により、炭酸水素ナトリウムと塩酸を入れた容器全体の質量と、二酸化炭素が発生した後の容器全体の質量は変化しない
(ふたを開けると二酸化炭素が空気中に逃げるので容器の質量は小さくなる)

(密閉した容器内で)銅+酸素→酸化銅
質量保存の法則により、銅と酸素を入れた容器全体の質量と、酸化銅ができた後の容器全体の質量は変化しない
(銅と酸化銅の質量を比較すると、結びついた酸素の質量の分だけ酸化銅の質量は銅の質量より大きくなる)


7、化学変化に関係する物質の質量の比

化学反応する物質の質量は常に一定である

銅+酸素→酸化銅
銅:酸素=4:1の比で反応し、酸化銅の比は5

銅と酸素の比



マグネシウム+酸素→酸化マグネシウム
マグネシウム:酸素=3:2の比で反応し、酸化マグネシウムの比は5

マグネシウムと酸素の比






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