約2000億個の恒星の集まりである銀河系の辺境に太陽系があります。
太陽系は中心にある恒星、太陽の周りを、水星、金星、地球、火星、木星、土星、天王星、海王星の8個の惑星が公転しています。
惑星である地球の周囲を公転しているただ1つの衛星が月です。
月
月の表面に水や空気はありません(ほとんど0です)。
そのため、日光があたる昼は110度、あたらない夜は-170度と表面温度の差が大きくなります。
表面は砂(レゴリス)でおおわれており、起伏のある部分となだらかな部分が存在します。なだらかな部分は黒っぽく見え、「海」と呼ばれます。
また、月の表面に見られる火山の噴火口のようなくぼみをクレーターといいます。
月の直径は地球の直径の約4分の1であり、惑星に対する大きさの比が太陽系の中では一番大きい衛星です(大きさ自体は太陽系の衛星の中で5番目)。
また、太陽の直径は月の直径の約400倍ですが、地球から太陽までの距離が逆に月までの距離の約400倍なので、地球から見たときの太陽と満月の見かけの大きさはほぼ同じです。
満月の明るさは-12.7等星です。月が明るく見えるのは太陽の光を月の表面が反射し、その光が地球に届くためです。
また、例えば半月のときなど、太陽の光が当たっていない部分も地球からぼんやりと見ることができますが、これは太陽の光が地球で反射し、それが月に当たっているためです。
月の自転と公転
衛星である月は、地球の周りを時計の反対まわりに公転しています。公転の周期は約27.3日です。
月は同じ27.3日で自転もしています(時計の反対まわり)。
自転周期と公転周期が等しいということは、常に同じ月面を地球に向けているということです(友だちがあなたに体の正面を向けたままあなたの周りを1周していると想像してみてください)。
言い換えると、地球から見える月の表面はいつも同じで、月の裏側を地球から観測することはできません。
月の満ち欠け
月が地球の周りを約1ヶ月という短い周期で公転しているので、太陽と地球、月の位置関係が変化し、月は満ち欠けをします。
左図のように、太陽・月・地球と並んでいるとき、月の、太陽の光で照らされている部分を地球から見ることはできません。これが新月です。
太陽・地球・月の順に並んでいるとき、月の、太陽光で照らされている部分全面を地球から見ることができます。
これが満月です。
図は、太陽が左にあると想定したものです。太陽をどの位置において考えるかによって月の見え方はかわってきますから、例えば「月が地球の左にあるときは新月」などと丸暗記してはいけません。
自分が地球の位置にいることを常に念頭において、月の照らされている部分がどう見えるかを考えないといけません。
Aが新月です。
左図のBの位置に月があるとき、地球から見た月の左半分は影です。月の右半分もほとんどは影で、右端のわずかだけが明るく見えます。つまり、三日月です。
月がCの位置のとき、(パソコンの画面上は左側ですが)地球から見たら右半分が光って見えます。半月のうち、上弦の月です。
Eは前述のように満月。
Gは地球から見たら(PCの画面上も)左半分が光って見えます。下弦の月です。
月の公転周期と月齢(満ち欠けの周期)の違い
月の公転の周期は27.3日ですが、満ち欠けの周期(新月から次の新月まで)は29.5日であり、2.2日のずれがあります。
月は、左図のAの位置からBの位置まで、27.3日かかって公転します。
その27.3日の間に、当然、地球も太陽の周りを公転して、位置を変えています。まだ、月がBの位置のときは新月ではありません。
さらに2.2日かかって月がCの位置にきたとき、やっと新月になります。
このように、月が27.3日かかって地球の周りを公転している間に地球も太陽の周りを公転しているので、月の公転周期と満ち欠けの周期とは一致しません。
どの月が何時頃どの方向に見えるか
観察者が地球上のbの位置であれば、1日のうちの夕方です。
方角は、地球が今から回っていく方向を東と決めたものです(そちらから太陽が昇ってきます)。また、頭の真上の方向を南と考えます。
bの位置に観測者がいるとすると、もし月が上弦の月(C)であれば、夕方、真南に見えることになります。
同じbの位置に観測者がいるとき、もし月が満月(E)であれば、夕方、東の空に満月が見え始めることが図からわかります。
次に、月を基準に考えてみましょう。
満月(E)のとき、地球のbの位置で(夕方に)東の空に満月がのぼってきます。地球の自転によってcの位置(真夜中)に来ると、満月は南の空にうかんでいます。さらに地球が自転して観測者がdの位置にきたとき、満月は西の空に沈みます。
Gの下弦の月だと、観測者がcの位置にきたとき(真夜中)、下弦の月は東からのぼってきます。さらに観測者がdの位置で(明け方)、下弦の月は南にうかんでいることがわかります。
上弦の月(C)は、夕方真南に見えます。観測者がcの位置で(真夜中)上弦の月は西に沈みます。
同じ時刻に見える月
月の公転周期が約27.3日のため、月は1日で360度÷27.3=約13度、西から東へ移動していきます。地球も1日で360÷365日=約1度同じ方向に移動するので、結局、同じ時刻に観察すると、月は1日で約12度、西から東に移っていくということになります。
地球の自転の角度は360度÷24時間=15度、1時間で15度です。60分×12/15=48分、つまり、月が南中する時刻は1日に約50分ずつ、遅くなっていきます。
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太陽系は中心にある恒星、太陽の周りを、水星、金星、地球、火星、木星、土星、天王星、海王星の8個の惑星が公転しています。
惑星である地球の周囲を公転しているただ1つの衛星が月です。
月
月の表面に水や空気はありません(ほとんど0です)。
そのため、日光があたる昼は110度、あたらない夜は-170度と表面温度の差が大きくなります。
表面は砂(レゴリス)でおおわれており、起伏のある部分となだらかな部分が存在します。なだらかな部分は黒っぽく見え、「海」と呼ばれます。
また、月の表面に見られる火山の噴火口のようなくぼみをクレーターといいます。
月の直径は地球の直径の約4分の1であり、惑星に対する大きさの比が太陽系の中では一番大きい衛星です(大きさ自体は太陽系の衛星の中で5番目)。
また、太陽の直径は月の直径の約400倍ですが、地球から太陽までの距離が逆に月までの距離の約400倍なので、地球から見たときの太陽と満月の見かけの大きさはほぼ同じです。
満月の明るさは-12.7等星です。月が明るく見えるのは太陽の光を月の表面が反射し、その光が地球に届くためです。
また、例えば半月のときなど、太陽の光が当たっていない部分も地球からぼんやりと見ることができますが、これは太陽の光が地球で反射し、それが月に当たっているためです。
月の自転と公転
衛星である月は、地球の周りを時計の反対まわりに公転しています。公転の周期は約27.3日です。
月は同じ27.3日で自転もしています(時計の反対まわり)。
自転周期と公転周期が等しいということは、常に同じ月面を地球に向けているということです(友だちがあなたに体の正面を向けたままあなたの周りを1周していると想像してみてください)。
言い換えると、地球から見える月の表面はいつも同じで、月の裏側を地球から観測することはできません。
月の満ち欠け
月が地球の周りを約1ヶ月という短い周期で公転しているので、太陽と地球、月の位置関係が変化し、月は満ち欠けをします。


これが満月です。
図は、太陽が左にあると想定したものです。太陽をどの位置において考えるかによって月の見え方はかわってきますから、例えば「月が地球の左にあるときは新月」などと丸暗記してはいけません。
自分が地球の位置にいることを常に念頭において、月の照らされている部分がどう見えるかを考えないといけません。

左図のBの位置に月があるとき、地球から見た月の左半分は影です。月の右半分もほとんどは影で、右端のわずかだけが明るく見えます。つまり、三日月です。
月がCの位置のとき、(パソコンの画面上は左側ですが)地球から見たら右半分が光って見えます。半月のうち、上弦の月です。
Eは前述のように満月。
Gは地球から見たら(PCの画面上も)左半分が光って見えます。下弦の月です。
月の公転周期と月齢(満ち欠けの周期)の違い
月の公転の周期は27.3日ですが、満ち欠けの周期(新月から次の新月まで)は29.5日であり、2.2日のずれがあります。

その27.3日の間に、当然、地球も太陽の周りを公転して、位置を変えています。まだ、月がBの位置のときは新月ではありません。
さらに2.2日かかって月がCの位置にきたとき、やっと新月になります。
このように、月が27.3日かかって地球の周りを公転している間に地球も太陽の周りを公転しているので、月の公転周期と満ち欠けの周期とは一致しません。
どの月が何時頃どの方向に見えるか

方角は、地球が今から回っていく方向を東と決めたものです(そちらから太陽が昇ってきます)。また、頭の真上の方向を南と考えます。
bの位置に観測者がいるとすると、もし月が上弦の月(C)であれば、夕方、真南に見えることになります。
同じbの位置に観測者がいるとき、もし月が満月(E)であれば、夕方、東の空に満月が見え始めることが図からわかります。
次に、月を基準に考えてみましょう。
満月(E)のとき、地球のbの位置で(夕方に)東の空に満月がのぼってきます。地球の自転によってcの位置(真夜中)に来ると、満月は南の空にうかんでいます。さらに地球が自転して観測者がdの位置にきたとき、満月は西の空に沈みます。
Gの下弦の月だと、観測者がcの位置にきたとき(真夜中)、下弦の月は東からのぼってきます。さらに観測者がdの位置で(明け方)、下弦の月は南にうかんでいることがわかります。
上弦の月(C)は、夕方真南に見えます。観測者がcの位置で(真夜中)上弦の月は西に沈みます。
同じ時刻に見える月
月の公転周期が約27.3日のため、月は1日で360度÷27.3=約13度、西から東へ移動していきます。地球も1日で360÷365日=約1度同じ方向に移動するので、結局、同じ時刻に観察すると、月は1日で約12度、西から東に移っていくということになります。
地球の自転の角度は360度÷24時間=15度、1時間で15度です。60分×12/15=48分、つまり、月が南中する時刻は1日に約50分ずつ、遅くなっていきます。
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