他のものに力を加えることができる能力のことをエネルギーといいます。
エネルギーには、電気エネルギー、熱エネルギー、化学エネルギー、光エネルギー、音エネルギー、ばねなどの弾性エネルギーなどがありますが、この稿で取り上げるのは、位置エネルギーと運動エネルギーです。
両者を合わせて力学的エネルギーといいます。
(仕事とエネルギーの関係についてはこちらの『仕事とエネルギー』を参照してください。)
位置エネルギー
高いところにある物体は、落下すると他のものを動かすことができます。
この、高いところにある物体がもつエネルギーを位置エネルギーといいます。
ある面を基準にしたとき、基準から高いところにある物体ほど大きい位置エネルギーを持つはずです。
また、質量の大きい物体ほど大きい位置エネルギーを持ちます。
つまり、位置エネルギーは、高さと質量に比例します。
(物体の質量は変わりません。だから、位置エネルギーを考えるときは高さに目をつけます。)
エネルギーの単位J(ジュール)
基準面から高さ1mのところにある、質量100g(この物体にはたらいている重力は1N(ニュートン))の物体が持つ位置エネルギーを1J(ジュール)と決めました。
位置エネルギーを求める式
位置エネルギー(J)=物体にはたらく重力(N)×基準面からの高さ(m)
運動エネルギー
運動をしている物体は、ものに衝突するとものを動かすことができます。
この、運動している物体がもつエネルギーを運動エネルギーといいます。
運動をしている物体は、速さが速いほど大きい運動エネルギーをもちます。そして、運動エネルギーは速さの2乗に比例することがわかっています(運動エネルギーを求める式についてはこちらも参照のこと)。
また、質量の大きい物体ほど運動エネルギーは大きくなります。
つまり、運動エネルギーは速さの2乗と質量に比例します。
(物体の質量は変わりません。だから、運動エネルギーを考えるときは速さに目をつけます。)
物体を別のものに衝突させたとき、質量が2倍になったときの運動エネルギーは2倍ですが、速さが2倍になったときの運動エネルギーは2×2=4倍になります。
つまり、質量が2倍になるより速さが2倍になるほうが衝突の衝撃は4÷2=2倍になるということです。
交通標語でスピードの出し過ぎをいましめる文句があることには理由があるのです。
運動エネルギーを求める式
運動エネルギー(J)=1/2×質量(kg)×速さ(m/秒)×速さ(m/秒)
力学的エネルギー保存の法則
斜面に転がる物体を置いて手をはなします。物体はだんだん速さをましながら斜面をころげ落ちていくはずです。
最初に手をはなした瞬間、一番高い位置にあるので位置エネルギーは最大です。手をはなした瞬間の速さは0ですから運動エネルギーは最小の0です。
一番下の位置まで物体がころげ落ちたとき、高さは最小であり、その位置を基準面とすると位置エネルギーは0です。逆に、物体の速さはその地点で最大になっているので運動エネルギーは最大です。
このように、位置エネルギーと運動エネルギーは相互に移り変わります。また、位置エネルギーと運動エネルギーの和は常に一定です。
このことを、力学的エネルギー保存の法則といいます。
力学的エネルギー保存の法則 位置エネルギー+運動エネルギー=一定
ふりこ
ふりこは、位置エネルギーと運動エネルギーの変換が(摩擦や空気抵抗がなければ)永遠にくりかえされる道具です。

ふりこのおもりが左端と右端にあるとき、高さが最大で速さは0です。
このとき、位置エネルギーは最大で、運動エネルギーは0です。
ふりこのおもりが一番下にきたとき、基準面に達しているので高さは0となり、位置エネルギーは0です。おもりは下にきたときが一番速くなり、このとき運動エネルギーは最大です。
どの位置におもりがあっても、力学的エネルギー保存の法則より、位置エネルギー+運動エネルギー=一定です。
例えば、おもりが一番下にきたとき、そのおもりが持っている運動エネルギーは、左端と右端の位置にあるおもりが持っている位置エネルギーと等しくなります。
理科の全目次はこちら
理科 分野別学習目次
エネルギーには、電気エネルギー、熱エネルギー、化学エネルギー、光エネルギー、音エネルギー、ばねなどの弾性エネルギーなどがありますが、この稿で取り上げるのは、位置エネルギーと運動エネルギーです。
両者を合わせて力学的エネルギーといいます。
(仕事とエネルギーの関係についてはこちらの『仕事とエネルギー』を参照してください。)
位置エネルギー
高いところにある物体は、落下すると他のものを動かすことができます。
この、高いところにある物体がもつエネルギーを位置エネルギーといいます。
ある面を基準にしたとき、基準から高いところにある物体ほど大きい位置エネルギーを持つはずです。
また、質量の大きい物体ほど大きい位置エネルギーを持ちます。
つまり、位置エネルギーは、高さと質量に比例します。
(物体の質量は変わりません。だから、位置エネルギーを考えるときは高さに目をつけます。)
エネルギーの単位J(ジュール)
基準面から高さ1mのところにある、質量100g(この物体にはたらいている重力は1N(ニュートン))の物体が持つ位置エネルギーを1J(ジュール)と決めました。
位置エネルギーを求める式
位置エネルギー(J)=物体にはたらく重力(N)×基準面からの高さ(m)
運動エネルギー
運動をしている物体は、ものに衝突するとものを動かすことができます。
この、運動している物体がもつエネルギーを運動エネルギーといいます。
運動をしている物体は、速さが速いほど大きい運動エネルギーをもちます。そして、運動エネルギーは速さの2乗に比例することがわかっています(運動エネルギーを求める式についてはこちらも参照のこと)。
また、質量の大きい物体ほど運動エネルギーは大きくなります。
つまり、運動エネルギーは速さの2乗と質量に比例します。
(物体の質量は変わりません。だから、運動エネルギーを考えるときは速さに目をつけます。)
物体を別のものに衝突させたとき、質量が2倍になったときの運動エネルギーは2倍ですが、速さが2倍になったときの運動エネルギーは2×2=4倍になります。
つまり、質量が2倍になるより速さが2倍になるほうが衝突の衝撃は4÷2=2倍になるということです。
交通標語でスピードの出し過ぎをいましめる文句があることには理由があるのです。
運動エネルギーを求める式
運動エネルギー(J)=1/2×質量(kg)×速さ(m/秒)×速さ(m/秒)
力学的エネルギー保存の法則
斜面に転がる物体を置いて手をはなします。物体はだんだん速さをましながら斜面をころげ落ちていくはずです。
最初に手をはなした瞬間、一番高い位置にあるので位置エネルギーは最大です。手をはなした瞬間の速さは0ですから運動エネルギーは最小の0です。
一番下の位置まで物体がころげ落ちたとき、高さは最小であり、その位置を基準面とすると位置エネルギーは0です。逆に、物体の速さはその地点で最大になっているので運動エネルギーは最大です。
このように、位置エネルギーと運動エネルギーは相互に移り変わります。また、位置エネルギーと運動エネルギーの和は常に一定です。
このことを、力学的エネルギー保存の法則といいます。
力学的エネルギー保存の法則 位置エネルギー+運動エネルギー=一定
ふりこ
ふりこは、位置エネルギーと運動エネルギーの変換が(摩擦や空気抵抗がなければ)永遠にくりかえされる道具です。


このとき、位置エネルギーは最大で、運動エネルギーは0です。
ふりこのおもりが一番下にきたとき、基準面に達しているので高さは0となり、位置エネルギーは0です。おもりは下にきたときが一番速くなり、このとき運動エネルギーは最大です。
どの位置におもりがあっても、力学的エネルギー保存の法則より、位置エネルギー+運動エネルギー=一定です。
例えば、おもりが一番下にきたとき、そのおもりが持っている運動エネルギーは、左端と右端の位置にあるおもりが持っている位置エネルギーと等しくなります。
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