やっと景気が良くなってきて、「賃上げ」の声も聞こえてくる今日この頃。では私たちの給料もどんどん上がるかというと……そう話は簡単ではない。特に、男性の給料はこの15年ダダ下がり中で、景気よりもっと根深い問題がありそうなのだ。もう男は頼れない!?

一番多い理由は「就職・転職活動に失敗した」



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 女性にとっても、パートナーの収入は大問題。もし、子供がいるのに40代になって夫の収入がガタ減りしてしまったら……。そこで、40代で年収200万円台の男性・200人にアンケートを取り、その理由や実情を調べてみた。

 まず、200人のうち結婚している人が81人、子供がいる人も53人いた。奥さんが頑張って働かないと、子供を養うのはかなり辛そうだ。

 現在の年収を不満だと思っている人は、実に91・5%(183人)。当たり前だが、ほとんどの人が不満を持っていた。

 でも、そのうち年収アップを目指しているのは、91人と半数程度。残りの92人の人たちは、すでに“あきらめている”のだ。その理由として、

「会社がどんどんつぶれていて、ほかに働く場所がない」(48歳・総合商社)、

「正社員を希望しているが難しいと言われた」(47歳・製造)など、現状を受け入れざるを得ない、悲痛な声が寄せられた。

 その一方で、年収アップを目指している人たちが奮起する理由は、

「現状のままでは生活に余裕がない」(46歳・製造)、

「一流大学出身なので、こんな給料には納得いかない!」(48歳・運輸・運送)などと、人それぞれ。

 年収をアップさせる具体的な方法は「資格などを取得する」(22人)、「転職する」(20人)など。とはいえ、ご存じのとおり、40歳を超えてからの転職は難しい。そもそも、年収が200万円台になった理由を「就職・転職活動に失敗した」と答える人が61人と最多だった。「業界・会社の業績悪化」と答える人も58人と多く、転職が成功しても、景気が完全に回復しない限り、年収アップは厳しそうだ。

 こういうリスクを考えると、女性は結婚したとしても、いざというときに年200万~300万円は稼げるスキルを身に着けておきたいもの。ああ、セレブな専業主婦はかなわぬ夢なのか……。

【アンケートから見える年収200万円台の40代男性の家計簿】

●平均月収:20万3957円
●平均支出:17万4901円

(内訳の一部)
<住居費>
賃貸での平均家賃:6万1981円
持ち家での平均住宅ローン返済額:8万3489円
(ただし200人中58人が住居費0円)
<食費>
平均食費:4万258円

●平均貯金額:162万810円
(200人中56人が貯金ゼロ)

※アンケート対象/1都6県(茨城県、栃木県、群馬県、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)、2府2県(大阪府、京都府、兵庫県、奈良県)在住の年収が200万円台の40代男性200人